木蓮(モクレン)が花盛りで見頃です。花弁(はなびら)は空の方へ向いて紫色が鮮やかです。花は風にゆれている。
モクレン科の落葉低木または亜高木。よく分枝し、三、四月ごろ、葉に先だって紫色の六花弁を上向きに開く。実は集合果で、熟すと裂けて赤い種子をつり下げる。中国の原産。古くから庭木とされる。モクレン科の双子葉植物にはコブシ・オガタマノキ・ユリノキなども含まれる。マグノリア。紫木蓮(シモクレン)。木蓮華(もくれんげ)。 『大辞泉』
引用句は、「大空に木蓮の花のゆらぐかな」(高浜虚子)。
先日の斉藤寅次郎監督の映画『東京キッド』(1950年、松竹)を観たあと、美空ひばりと共演している流しの歌手役の川田晴久の軽快な演技にひかれて、『川田晴久読本 地球の上に朝がくる』(中央公論新社)を読む。
「晴れ男」池内紀を筆頭に、「?浅草文化の生き字引?に聞く」吉田司、「笑いのダダイスト・川田晴久」渡邊健一、横澤彪、瀬川昌久、はかま満緒、平岡正明、ジェームス三木、村松友視、吉川潮、中村とうよう、大久保乃武夫、そして最後の筆者・原健太郎「川田義雄の青春ーー喜劇史のなかの足跡を探る」まで、十二人が川田晴久を様々に論じている。なるほどねぇ。
美空ひばりとアメリカ公演、川田晴久と美空ひばりの師弟関係の写真が掲載されている。
『東京キッド』のハワイでのロケは川田晴久による撮影であったようだ。
昭和12年「あきれたぼういず」川田義雄・坊屋三郎・益田喜頓・芝利英(坊屋三郎氏の弟)で結成。
→「川田義雄とミルク・ブラザース」→戦後の昭和23年「川田晴久とダイナ・ブラザース」(翌年、「晴れて久しく永遠に」という意味の「晴久」に改名)。
昭和16年(1941年)、マキノ正博監督の『昨日消えた男』に出演している。
巻末に「年表」「発売レコード一覧」、「出演映画一覧」(年表作成・岡本隆太氏)がありますが、これを見ると、戦前、戦後と出演した映画は、斉藤寅次郎監督の作品が多いですね。
- 作者: 池内紀
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