夜明け前の星空を眺める。時間は5時を少し過ぎた頃、南の空に、オリオン座が見られる。
オリオン座のリゲル、時計回りにおおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、ふたご座のポルックス、ぎょしゃ座のカペラ、おうし座のアルデバラン、六個の星がつくる六角形(冬のダイヤモンド)をたどることができた。
風もなく穏やかな秋の夜空。もうすぐ夜明けである。
安部ねり著『安部公房伝』を読む。この本は、巻末の「おわりに」書いてあるが、3月11日の東日本大震災がおこった二十日後に出版された。
安部公房のひとり娘で医師のねりさんが書いた「安部公房伝」である。
昨年の11月に「いちだい知のトライアスロン」、出張講座&映画上映会「他人の顔」という催し物が映像文化ライブラリーであった。
勅使河原宏監督の映画『他人の顔』(1966年、勅使河原プロダクション、東京映画、121分、白黒)が上映され鑑賞した。
広島市立大学の佐藤深雪教授による映画「他人の顔」と原作の安部公房の小説をめぐって講義があった後に上映されたのだった。
佐藤さんによると、小説「他人の顔」にでてくるパウル・クレーの線画、ペン画で、仮面の絵があるが、そのタイトルのものをまだ(画集などで)見ていない(見つけていない)ので、ご存知の方があれば、教えてください、とのことだった。
それでというわけでもないが、その数日後、古本屋で入手した『他人の顔』(新潮文庫)を読んでみた。小説と映画を比較してみて、勅使河原監督は、よく原作に忠実に映画化しているなぁと思った。
- 作者: 安部ねり
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