1月30日の夜、ラジオのFMちゅーピー(76.6MHz)から、「新藤兼人 百年の軌跡」というタイトルで、放送が始まった。
今年4月22日に100歳になる新藤兼人監督の映画49作品を、一夜一作品で解説する番組です。
この日聴いたのは、デビュー作の『愛妻物語』(1951年)でした。
(解説・住岡正明。聞き手・シネマ・エッセイスト・鈴木由貴子。)
以下は、解説の要点の聞き書きです。
山中貞雄の『盤嶽の一生』(1933年)を見て映画監督になろうと決めた。22歳、京都へ。
フィルムを洗ったりと下積みを経て美術助手になる。
脚本を書く。溝口健二から、駄目です、駄目ですと駄目押しが出る。
その気迫に驚く。
妻から「また書けばいいじゃないですか」と言われる。元気付けられる。
近代劇の本を80冊も読み勉強する。
妻が病気で亡くなる。
第一回作品の『愛妻物語』(1951年)がキネマ旬報の10位になる。
作品は亡くなった奥様のことを実際が70パーセント、つくっているのが30パーセントという。
映画化は乙羽信子さんが映画会社に頼んで実現した。
今年100歳だが、デビュー時39歳だった。
かれこれ60年間つくってこられた。