「新藤兼人 百年の軌跡」2

 1月31日、「新藤兼人 百年の軌跡」の番組の第二夜で第2回作『雪崩』(なだれ)(1952年)について聴く。(解説・佐藤武。聞き手・シネマ・エッセイスト・鈴木由貴子。)
 この作品は出演者・藤田進、水戸光子乙羽信子が黒部渓谷のダムの発電所を舞台にしたメロドラマで、技師の藤田進、同じく技師の乙羽信子、藤田の妻の水戸光子の三角関係を描いた映画。雪山でロケーションをしたが、厳しくて思うように撮れなかった。
 自分では失敗作と言われている。
 井上靖に『氷壁』(1958年)という映画がありますが、この脚本も新藤兼人さんですね。
 松竹のホープといわれた吉村公三郎とコンビを組んで新藤さんが脚本を書いた話や後に吉村公三郎と独立して近代映画協会を作った。
 水戸光子の出演した映画の話も語られる。

 昨年の6月に「生誕100年 吉村公三郎監督特集」で上映された作品で、『暖流』(1939年)に出演しているのが佐分利信水戸光子高峰三枝子徳大寺伸岸田国士の小説の映画化で病院を舞台にしたメロドラマ。

 この「生誕100年 吉村公三郎監督特集」で、映画『夜の素顔』(1958年)と『女の坂』(1960年)が上映された。
 新藤兼人が『夜の素顔』の脚本を、『女の坂』は沢野久雄 の小説の映画化で新藤兼人が脚色している。