フレデリック・ワイズマン監督の『最後の手紙』

最後の手紙

 今月、みすず書房の新刊で、ワシーリー・グロスマン著『人生と運命』が全3巻で完結した。
 翻訳は斎藤紘一氏。
 11日、シネマテーク・プロジェクトの第4弾、「フレデリック・ワイズマンのすべて」の一本、フレデリック・ワイズマン監督の映画『最後の手紙』(2002年、62分、白黒)を観る。

 「最後の手紙」は、ワシーリー・グロスマンの小説『人生と運命』の一章を映画化したものである。
 1941年、ユダヤ人女医のアンナ・セミョーノワがウクライナナチス占領下でのゲットーでの生活でユダヤ人がナチスによって殺される危機が迫っている中で逃れている息子に宛てて手紙を書いた。
 ユダヤ人女医をコメディ・フランセーズの女優カトリーヌ・サミーが一人芝居で演じている。
 カタログ解説の冨田三起子氏によると、撮影はテオ・アンゲロプロスの作品に参加してきたヨルゴス・アルヴァニティスが担当しているそうだ。
 日本語・字幕、齋藤敦子。

 参照:『人生と運命』http://www.msz.co.jp/book/detail/07656.html