アレクサンダー・ヴォルコフ監督の映画『東洋の秘密』

 アレクサンダー・ヴォルコフ監督の映画『東洋の秘密』(1928年、ドイツ、フランス、103分、無声、染色/彩色)を映像文化ライブラリーに観に出かける。

 プログラムに、
 アラビアン・ナイトの物語を元に、聴けば踊りたくなる笛を手にした靴職人の奇想天外な冒険を描く。
東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品)
 
 上映前に学芸員のS氏により、音楽の伴奏付き映画というものの解説があった。
 無声映画時代の人々はどのように映画を鑑賞していたのか。
 無声映画だから、音のない映画を観ていたわけではなくて、音楽の伴奏付きで見ていた。 
 100年前の映画館には楽士がいて、映画にあわせて伴奏していた。

 それと、今回は小学三年生と二年生の女の子四人が伴奏ワークショップで練習した成果の発表会を兼ねての上映会である。
 その発表会の無声映画は、ジョルジュ・メリエスの『月世界旅行』が上映された。
 活動弁士の上映会は見たことがあるが、楽士の伴奏のみの『月世界旅行』は初めてだ。
 無声映画伴奏者・柳下美恵さんのピアノと四人の小学生による楽器の伴奏で鑑賞した。
 館内は上映後、大拍手。小学生4人の舞台挨拶が済んで、10分間の休憩。

 その後、アレクサンダー・ヴォルコフ監督の映画『東洋の秘密』(1928年、ドイツ、フランス、103分、無声、染色/彩色)を無声映画伴奏者・柳下美恵さんのピアノの伴奏で観たのだが、白黒フィルムだけれど、途中にステンシル彩色でカラー化されている。
 今日のカラーとは違う独特の風合いのあるカラー映像美を堪能した。
 柳下美恵さんのピアノ伴奏があるので、映画がにぎやかで面白かった。日本語字幕は関美冬。