『赤ちゃんの逆襲』

赤ちゃんの逆襲

 12日、「フランス映画特集」からの一本、パトリック・アレサンドラン監督『赤ちゃんの逆襲』(2003年、フランス、スペイン、90分、カラー) を観に寄る。観客が多い。
 原題がMauvais Esprit。
 「フランス映画特集」のパンフレットより引用すると、
 

 出演は、ティエリー・レルミット、オフェーリ・ウィンター、レオノール・ワトリング。 
 建築家を目指すシモン は、以前に自分がデザインしたものとそっくりな建物を見つけ、建物の責任者ポレルに抗議するが、彼の車にひかれ死んでしまう。やがてシモンはポレルの息子として生まれ変わり、ポレルを困らせるが…。宿敵の息子として生まれ変わった男性の復讐を描く。

 若い建築家のシモン(ミシェル・ミューラー)はポレルの車にひかれて死んだのだったが、シモンの霊が、ポレルの生まれた赤ん坊に乗り移っていた。
 その赤ん坊=シモンは、自分を車でひいたポレル(ティエリー・レルミット)に復讐をする。
 妻(オフェーリ・ウィンター)が育児放棄なので、建築会社の社長をしているポレルが代わりに育児をすることになる。
 赤ん坊の育児で振り回されるポレル、てんてこ舞いになる様子がコミカルに描かれている。
 赤ん坊とポレルとのやり取りに、映画を見ていると、時折、羽(はね)をつけた天使が見え隠れする。
 そういったパパ、ポレルに悪さをする赤ん坊だが、ラストにそれまで一言も口をきかなかった赤ん坊がはじめてパパと口をきいた。ほろりとする場面である。
 ポレルの母とポレルの妻とが犬猿の仲で、口喧嘩に苦笑い。館内は爆笑。