『ボクのつぶやき自伝』を聞く

 8月の第14回広島国際アニメーションフェスティバル会場で久里洋二さんに出会ったので、久里洋二さんの新刊『ボクのつぶやき自伝―@yojikuri』の内容についてご本人に確認したのだった。
 本に書いたとおりだというご返事だった。
 隅田川での船で深沢七郎に『楢山節考』の原稿を丸尾長顕が添削していた現場に居合わせたこと、梶山季之についてフランスでの苦い思い出などのエピソードである。
 船の上で実際に見たというのがすごい。では、楢山節考は誰が書いたのか? 
 その辺が本書での驚愕の話ではないだろうか。
 『ボクのつぶやき自伝―@yojikuri』は、久里さんが出会った人々とのエピソードや戦後のテレビアニメの草創期に久里洋二さんと手塚治虫さんが交わしたアニメへの約束というのが書かれていて、アニメーション史的にも感慨深かった。

ボクのつぶやき自伝―@yojikuri

ボクのつぶやき自伝―@yojikuri