21日、今月(9月)のアキ・カウリスマキ監督特集で上映の5本のうち『ラヴィ・ド・ボエーム』(1992年、フィンランド、103分、白黒)を観に寄った。観客が50人ほど。
公開時に観ているのだが、パリを舞台にした芸術家のボヘミアン生活を撮った作品だった記憶がある。しかし、今回観て良かったのは細部はほとんど忘れているし、新たな作品を観たという感じであった。
エンディング曲に「雪の降る街を」が日本語で歌われるのが印象的である。しんみりした後味を残す。
原題はLa Vie de boheme。
出演はマッティ・ペロンパー、イヴリヌ・ディディ、アンドレ・ウィルムス、カリ・ヴァーナネン。
アキ・カウリスマキ監督特集パンフレットに、
画家のロドルフォは家賃未納でアパートを追い出された作家のマルセルに出会い、意気投合する。2人はマルセルのアパートに行くが、既に、音楽家のショナールがおり、かくして3人の共同生活が始まる・・・。パリを舞台に、3人の芸術家のボヘミアン生活を描く。ベルリン国際映画祭評論家連盟賞受賞。
画家のロドルフォをマッティ・ペロンパーが演じている。作家のマルセルをアンドレ・ウィルムス、音楽家のショナールをカリ・ヴァーナネンが演じる。
三人の共同生活のアパートの部屋にある日、田舎から出て来た女ミミ(イヴリヌ・ディディ)が紛れ込んで来る。画家のロドルフォはミミと恋に落ちるのだった。
だが、ロドルフォはパリに不法滞在していることで逮捕され、故国アルバニアへ追放された。
それにもめげずに車にちゃっかり相乗りさせてもらい再びパリに戻って来たロドルフォだったが、ミミが貧乏暮らしに嫌気をさして金持ちの元へ去って行った。
月日が過ぎて、ある日、意気消沈したミミがロドルフォを訪れる。
再会を喜んだロドルフォだったが、ミミは重い病気にかかっていた・・・。
配役では、ほかに自画像を描いてくれと画家のロドルフォを訪れる実業家の金持ちをジャン=ピエール・レオが演じている。
後に、彼の絵のコレクターに成ってくれる男である。
おっと忘れるところだった。カウリスマキの映画では犬が登場するのだが、今回はボードレールという犬が登場する。
画家のロドルフォが飼っている犬である。