4日、最高気温18℃。花曇りであった。
シダレザクラ(枝垂れ桜)が満開になっている。淡紅色の花びらは、ソメイヨシノと違って八重で枝に群生しているのが特徴だ。
「手の甲にほつりと雨や櫻餅」
畑耕一の俳句で、春の句です。
5日は二十四節気のひとつの清明である。春分から十五日目。
空気が乾燥して、風もなく爽やかな快晴であった。
最低気温9℃、最高気温23℃。
紅野敏郎著『本の散歩・文学史の森』を読む。
中村正常について言及している箇所があった。
昭和五年六月、平凡社から刊行された『ルル子』という本である。
蝙蝠座の第一回公演上演台本の『ルル子』を本にして出版している。
一部引用すると、
その蝙蝠座のメンバーによって出された本が『ルル子』なのである。「第一回公演上演台本」で、昭和五年六月、平凡社より刊行されている。表紙には池谷信三郎・西村晋一・坪田勝・中村正常・舟橋聖一の名が記されている。蝙蝠座同人としては、ほかに小野松二もおれば今日出海もいる。右のメンバーからいってこの蝙蝠座は、心座の一種の後身とみなすこともできる。心座は、ドイツ帰りの池谷と村山知義の音頭により集まり、舟橋聖一や河原崎長十郎も加わって、というよりは舟橋と村山が推進した劇団なのである。舟橋に即していえば、もとをたどっていくと、大正末期の同人雑誌の「朱門」ということになる。 心座は左右分裂の末、しばらくして蝙蝠座に一部が集まる。 133〜134ページ

- 作者: 紅野敏郎
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