ラ・フォンテーヌの精神の健康法

 19日までは気温が高かった。汗ばむ陽気だった。
 20日は、二十四節気のひとつ穀雨である。
 朝から小雨が降り続いた。最低気温が6℃、最高気温が11℃、四月にしては非常に寒かった。
 21日、朝のNHKラジオの番組で、「著者に聞きたい本のツボ」を聴いた。
 ゲストが、『「悪知恵」のすすめ』の著者の鹿島茂氏である。
 17世紀フランスの詩人ラ・フォンテーヌがイソップ物語をもとにして書いた「寓話集」をめぐり古谷敏郎アナウンサーの質問に答える。
 フランスでは小学校低学年でラ・フォンテーヌの詩を暗唱させられる。
 「牛と蛙」「カラスとキツネ」「キツネとヤギ」などの寓話の動物のエピソードから、フランス人が教わってきている人生の知恵を語り興味深かった。
 フランスでは、絶対に人は信じるなというところから入っていくわけですね。たしかにですね、社会を勉強するというのは騙されたり、経験を積むということが必要なんですね。免疫としてですね。
 と言った風に話題が展開された。
 (フランス人にとって)負け惜しみこそ精神の健康法という。

 古谷 あらためて、やはり悪知恵とは生きるための知恵ですね。
 鹿島 かしこい判断を下す。そのためには、こいつは悪人かもわかんないという前提から出発したほうが安全だということですね。日本人も人口減少社会に入って、グローバル展開しなければいけない。性悪説で動いている社会の人たちと、付き合っていく場合には絶対にかかせないですね。国際交流の知恵ということですね。
 来週は、『ナマケモノに意義がある』の著者・池田清彦さんがゲストである。
 参照:http://www.nhk.or.jp/r-asa/book.html