今月の「こどものとも年中向き」5月号を購入した。(たむらしげる「ねじまきバス」所収)
「絵本のたのしみ」という折り込みふろくに、「こころに残った子どもの本」第12回木皿泉さんの巻が、「タンク・タンクロー」だった。
木皿泉さんは、和泉努さん(1952年生まれ)と妻鹿年季子さん(1957年生まれ)の男女ペアの脚本家。ふたりの対談を編集部がまとめている。
最近、阪本牙城の『タンク・タンクロー』の復刻版を読んでいるので、この対談に注目した。
復刻版で、他に、大城のぼる・画、旭太郎・作の『火星探検』も見ている。
対談を一部引用すると、
妻鹿 『タンク・タンクロー』は戦前に出版されていた漫画です。親が好きだったんでしょうね。字も読めるか読めない頃に見ていました。
和泉 ぼくは貸本屋さんで見たんです。たしか小学校に上る前です。
妻鹿 (和泉を指して)この人がタンクローを知っていると分かったときは、うれしかったなあ。タンクローは鉄の球の形をした豪傑なんです。鉄球から頭と手足がにょきにょきと出てて、体からいろいろな武器を出して悪者をやっつける。ドラえもんの先駆け的存在です。動くときは頭と手足をひっこめて転がるんだけど、私はタンクローが動いている感じがしてたんです。ごろごろ音をたてて転がってたイメージがすごく強い。
和泉 ぼくは、ころころっとした形に魅力を感じていましたね。(以下略)妻鹿 考えてみれば、我々が作るものの共通項って、『タンクロー』の中にあるよね。ばかばかしくて、ナンセンスで、ドライで、肝心なものは見せんとこう、というのもね。

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