ラジオ深夜便で歌談義を聴く

 昨夜のNHKの「ラジオ深夜便」の「ミッドナイトトーク」を聴いた。
 「私の好きな“歌”」と題した番組である。
 ゲストが田中優子さん。聞き手・川野一宇アナウンサー。
 番組で0時のニュースをはさんだ後半で放送された曲は、「石狩挽歌」、「赤色エレジー」、「比叡おろし」、「イムジン河」で、田中優子さんの選んだ好きな曲である。
 
 二人の談話から一部聞き書きしてみた。


 「石狩挽歌」は北海道のニシン漁、活気と貧しさ、生活感がつよい。北原ミレイが歌う。
 めしを炊(た)く、ニシン御殿、言葉の使い方、目に見えて来る。
 (70年代はじめ)歌舞伎、文楽などよく行っていた。


 「赤色エレジー」は浄瑠璃文楽を思わせる。日本独特な歌。あがた森魚が歌う。
 はかなげな、お芝居ですよというフォークの日本化。
 子供の頃からテレビを見ていた。
 70年代から80年代(西洋化された文化)日本化されていった。
 日本という国はそういうのをくりかえし、取り入れ自分のものにしていった。
 日本文化とよんでいるものは(海外から)もらいながら、つくり変えている。
 江戸時代は、中でたくみに自分のものにして生き延びている。


 「比叡おろし」は小林啓子が歌う。
 レタス、マント、銀の靴、京都弁の世界。
 1960年代の歌。
 (後に知ることになるのだが)松岡正剛さんの作詞、作曲。


 「イムジン河」は、ザ・フォーク・クルセダーズの歌で聴く。
 「帰って来たヨッパライ」の後に、放送禁止になった。
 朝鮮半島の分断、アジアの情勢、アジアへの関心とともに人々に聴かれたですね。

 音楽は(世界を)ぐーっと広げてくれるもんですよね。
 言葉を超えて、人を育てるもので、音楽は身近にあってほしいものですね。