7月に引き続き、「平和のシネマテーク2013」が映像文化ライブラリーで開催されている。
大庭秀雄監督の映画『長崎の鐘』(1950年、松竹、94分、白黒)を観る。
出演は、若原雅夫、月丘夢路、津島恵子、滝沢修、三井弘次。
脚本が新藤兼人、橋田壽賀子、光畑硯郎。
8月プログラムより引用。
長崎で被爆した永井隆博士の生涯を、「君の名は」で知られる大庭秀雄監督が映画化した作品。長崎医大で放射線医学で研究に打ち込む永井博士の青年時代から、その晩年までの物語。病気と闘いながら研究を続ける博士の姿や、妻や子どもへの愛情を描く。
永井隆を若原雅夫、妻のみどりを月丘夢路、好意を寄せる看護婦を津島恵子、熱心な放射線医学部長を滝沢修、永井隆の医学生時代の友人を三井弘次が演じている。
みどりとの結婚を契機にクリスチャンになった永井博士は、放射線の研究から白血病になり、長崎の原爆の惨禍に遭い、最愛のみどりを失う。
二人の子供は縁故疎開していて助かる。
戦後は、キリスト教会の再建に力を注ぐ。
長崎の海の見える丘から若原雅夫と津島恵子が二人並んで景色を眺めるシーンが印象的だ。
医学生時代のエピソードで、三井弘次と若原雅夫らの学生が宴会をしている場面で、三井弘次が酒に酔って管を巻くシーンがあり、二人が雨の中を濡れて帰ったのが原因で永井が耳が聞こえなくなり、そのために放射線医学の研究者への道を選ぶことになる。
そのときの三井弘次の酔っ払いの演技が絶妙だった。
脚本に橋田壽賀子の名前があるのにも注目した。
テレビの脚本の前に、新藤兼人さんらと映画の脚本を書いていたのですね。