カレル・ゼマンのデビュー作

ザクロの実

 8日、台風が近づいている。夕方より雨になった。
 9日、台風一過、晴れのち曇り。
 街路樹のザクロ(石榴)がつやのある実をつけていた。
 樹高は五メートルほどで枝が伸び広がっている。
 葉の間からザクロの実があちこちと見え隠れしていた。
 ザクロの実は、まだ裂けてはいなかった。外皮の色が薄くて、紫紅色に熟すにはもう少し日にちがかかりそうです。

ザクロ科の落葉高木。葉は長楕円形。六月ごろ、筒形で多肉質の蕚(がく)をもつ橙赤色の花をつける。果実は球形で、紫紅色に熟すと裂けて種子が現れる。果実の外種皮を食用に、また樹皮を駆虫薬に用いる。ペルシア地方の原産。  『大辞泉

 引用句は太祇(たいぎ)で、「喰(く)はずとも石榴興ある形かな」。*1
 「カレル・ゼマン特集」が映像文化ライブラリーで開催される。
 9日の初日は、カレル・ゼマンのデビュー作「クリスマスの夢」を含めて4本の短編を鑑賞。
 フィルムは35ミリ。
 デビュー作は実写映像と人形を用いた合成アニメーションである。

 「クリスマスの夢」(1945年、チェコ、11分、白黒)
 「プロコウク氏 映画製作の巻」(1947年、チェコ、8分、白黒)
 「水玉の幻想」(1948年、チェコ、12分、カラー)
 「王様の耳はロバの耳」(1950年、チェコ、30分、カラー)

 写真は「クリスマスの夢」の一場面。人形がピアノの上を足で踏んで音を出すところです。

*1:炭太祇(たんたいぎ)(一七〇九年〜一七七一年)江戸中期の俳人。江戸の人。四〇歳を過ぎてから京都の大徳寺の僧となり、のち島原遊郭に不夜庵を結び、与謝蕪村(よさぶそん)らと俳諧三昧(ざんまい)の生活を送る。句集「太祇句選」など。  『大辞泉