フリッツ・ラング監督の映画『暗黒街の弾痕』

 今月(12月)のもう一つの特集が「フリッツ・ラング監督特集」である。
 35ミリフィルムで8作品が上映された。(11日〜28日)

 映画『M』(1931年、ドイツ、99分、白黒)
 映画『暗黒街の弾痕』(1937年、アメリカ、86分、白黒)
 映画『マン・ハント』(1941年、アメリカ、105分、白黒)
 映画『死刑執行人もまた死す』(1943年、アメリカ、134分、白黒)
 映画『恐怖省』(1944年、アメリカ、86分、白黒)
 映画『外套と短剣』(1946年、アメリカ、106分、白黒)
 映画『ビッグ・ヒート/復讐は俺にまかせろ』(1953年、アメリカ、90分、白黒)
 映画『条理ある疑いの彼方に』(1956年、アメリカ、80分、白黒)

 フリッツ・ラング監督の映画『暗黒街の弾痕』(1937年、アメリカ、86分、白黒)を鑑賞した。
 出演は、ヘンリー・フォンダシルヴィア・シドニー、ウォード・ボンド、ジーン・ディクソン。
 原題はYou Only Live Once。

 刑務所を出たエディは、恋人のジョーンと結婚するが、新生活を人々の偏見で壊されていき、ついには無実の罪で投獄される。死刑判決を受けたエディは脱獄を図るが・・・。破滅へと追いつめられていく若いカップルの過酷な運命を息づまるようなタッチと霧や影を効果的に使った映像美で描いた、ラング監督のアメリカ時代の第2作。(特集パンフレットより) 
 エディをヘンリー・フォンダが、その恋人のジョーンをシルヴィア・シドニーが演じている。
 エディは身重のジョーンと共に二人励ましあいながら銀行やガソリンスタンドを襲って金品を盗み、逃避行を続ける。隠れ家も密告され、警察によって封鎖された道路の非常線も突破する。
 ラスト、国境をもう一歩という所で銃撃され倒れる。
 エディとその恋人のジョーンの逃避行は、まるで映画『俺たちに明日はない』のボニーとクライドの二人を思い起こさせる。