「日活映画特集」から1月上映の最終回の一本。
山崎徳次郎監督の映画『霧笛が俺を呼んでいる』(1960年、日活、79分、カラー)を観る。
出演は赤木圭一郎、葉山良二、芦川いづみ、吉永小百合、二本柳寛、西村晃。
脚本は熊井啓、美術を木村威夫、音楽は山本直純が担当している。企画を水の江滝子。
特集パンフレットより引用。
《21歳の若さで早世した赤木圭一郎の代表作。エンジンの故障で出航が延期になったすずらん丸の航海士・杉は、友人の浜崎に会いに行くが、浜崎は2週間前に自殺していたことを知る。浜崎の妹は、彼は自殺ではなく殺されたのだと言うが・・・。(フィルム提供/日活)》
赤木圭一郎が航海士の杉を、葉山良二が杉の友人浜崎を演じている。
北海道から足の治療に横浜の病院へ来て入院している浜崎の妹のゆき子を吉永小百合が、浜崎の恋人であった美也子を芦川いづみが演じている。
ゆき子は、兄が病院に見舞いに来てくれた時に、喜んでいたので自殺する理由がないと杉に言うのだった。
絶対に兄は生きているはずと、浜崎の妹ゆき子は信じていた。
その言葉に、浜崎が生きていると確信した杉は彼に会おうと動き回る。
美也子と杉の行動を追う二人の刑事で刑事役の西村晃の風貌がいい。
見つけて、お金のために麻薬の密売に手を染めた浜崎に自首を勧めた杉だったが、張り込んでいた刑事が部屋へ踏み込んで来た。
逃げながら浜崎は刑事へピストルで撃つ。
弾を避けながら二人の刑事がピストルで応戦する。
高いビルから逃げる浜崎、ビルの外側の工事用の足場のゴンドラへ隠れたが、傾いてずり落ちそうになる。
危機一髪のハラハラドキドキのシーンも見どころだ。
これぞ映画の醍醐味である。
赤木圭一郎が好演している。芦川いづみや吉永小百合の初々しさに目を見張る。
ラストに赤木圭一郎の歌う「霧笛が俺を呼んでいる」の曲とともにエンドマーク。