キンクロハジロと「トリとボク」


 春分。北の風で最低気温5℃、最高気温10℃。寒さが戻る。
 堀端の渡り鳥で、キンクロハジロの水面でのしぐさを眺めたのだった。
 目の部分が黄色に見える。上部の羽毛が黒、下部が白い羽毛です。
 キンクロハジロは漢字で金黒羽白と書く。
 金は目の縁(ふち)が黄色なので、黒はからだの上部の色、羽白は下部の羽毛の色から名づけられたのではないかな。

 ふと、長新太の絵本を思い出した。

 岸辺から穏やかな水面に群れている渡り鳥の群れ、ぼくがそのとりたちを眺めている。
 とりの集団のつくるかたちが他の生き物やものに姿を変える。たえず変化する。
 変化するかたちのファンタジー絵本なのだった。
 長新太著『トリとボク』は、お気に入りの絵本の一冊です。

トリとボク (あかね創作えほん (23))

トリとボク (あかね創作えほん (23))