中川信夫監督の映画『東海道四谷怪談』

 今月(5月)の「時代劇特集2014」で上映された中川信夫監督の映画『東海道四谷怪談』(1959年、新東宝、77分、カラー)を観た。
 出演は、天知茂、若杉嘉津子、池内淳子、北沢典子、江見俊太郎、大友純。制作は大蔵貢

 鶴屋南北の「東海道四谷怪談」はたびたび映画化されているが、この作品は娯楽映画の巨匠、中川信夫監督がメガホンをとった極め付きともいえるもの。有名な怪談を、歌舞伎を思わせる様式美で描き、独特の怪異な世界を展開している。(特集パンフレットより。)

 久しぶりにスクリーンで観た。水辺で釣りをしていた伊右衛門だが、天気が急変して暗くなり風が吹き、水面からは戸板が反転しながらお岩と宅悦が交互に姿を見せる場面はぞくぞくっとする。
 この映画の名場面である。