五月はさわやかでよく晴れた。絵に描いたような五月晴れであった。
今月(6月)に入ってどんよりと梅雨空になるが、晴れ間もある。
睡蓮が咲き、ハスの葉に蛙が姿を、糸トンボもハスの葉に姿を見せている。
今月(6月)の新刊で、池内紀著『 ニッポン周遊記 町の見つけ方・歩き方・つくり方 』が青土社から刊行されるようだ。
雑誌「ユリイカ」2014年6月号が、ウェス・アンダーソン特集号である。
『グランド・ブダペスト・ホテル』へようこそ! というサブタイトルが付いている。
「『グランド・ブダペスト・ホテル』の冒険 / ウェス・アンダーソン」という記事は、ウェス・アンダーソンへのインタビューで、聞き手は金子裕子さんである。
他に、「テキサスの謎 ウェス・アンダーソンのサスペンス性をめぐって」という蓮實重彦と三浦哲哉の両氏による対談がある。
昨年の12月に「フリッツ・ラング監督特集」を観たので、ラングへの言及は興味深かった。
ウェス・アンダーソンの語る、画面のアスペクト比を変える話があるのだが、どのようなものか観てみたいと思った。
金子裕子さんによるインタビューでのウェス・アンダーソンの発言。
一部引用してみると、
「数年前からはまって読みふけってきたシュテファン・ツヴァイクにインスパイアされてこの作品のアイディアが浮かんだんだ。といっても、特定の作品ではないんだけど。彼は『マリー・アントワネット』や『メアリー・スチュワート』の伝記で知られるウィーンの作家で、彼が何度も書いている。"思い出のヨーロッパ"的な雰囲気が好きなんだ。以前からヨーロッパについて語ってみたいと思っていたこともあって、彼の世界がより刺激的に思えたんだよね。でも、同時にハンナ・アーレントの『悪の陳腐さについての報告』などに書かれているヨーロッパの国のナチスへの反応への興味があって、それも参考にして僕なりのバージョンを作ったつもり。それに、この作品は、現代から始まって六〇年代に遡り、さらに一九三〇年代の物語が始まる。(後略)」 120ページ
参照:http://www.seidosha.co.jp/index.php?9784791702725
- 作者: ハンナ・アーレント,大久保和郎
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 1969/09/21
- メディア: 単行本
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ユリイカ 2014年6月号 特集=ウェス・アンダーソン―『グランド・ブダぺスト・ホテル』へようこそ
- 作者: ウェス・アンダーソン,レイフ・ファインズ,野村訓市,蓮實重彦,三浦哲哉
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2014/05/26
- メディア: ムック
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