来月(1月)の新刊で、千葉俊二編『谷崎潤一郎の恋文』の手紙の一部が今月の「中央公論」2015年1月号に載っている。
「歿後50年 谷崎潤一郎の恋文一挙初公開で明かされる」
「文豪谷崎潤一郎と松子、重子姉妹の奇妙な恋愛劇」と題して、千葉俊二氏が六通の書簡を紙上公開して解説している。
一部引用すると、
いずれにしても、今回の書簡群の公開によって、谷崎の伝記が大幅に書き換えられることは間違いありません。作品の読みについても、大きく変わってくると思います。 また、松子の手紙が大量に公開されることによって、松子の意外に筆まめな、饒舌ぶりには驚かされるでしょう。特に戦時下の手紙がそうで、近所の噂などをまめに書いているところなどは面白いものです。松子が集めた情報が手紙によって谷崎にもたらされ、『細雪』がその集大成として書き上げられたとも言えます。(中略) 研究者にとって面白いというだけでなく、ヒューマンドキュメントとしてとてつもなく面白い。そこが貴重ではないかと思います。
参照:「谷崎潤一郎メモリアルイヤー」http://www.chuko.co.jp/special/tanizaki_memorial/

- 作者: 谷崎潤一郎,千葉俊二
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2015/01/09
- メディア: 単行本
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