花さそふ月の嵐となりにけり


 街路樹や公園の桜がいっせいに咲き出した。最高気温21℃、最低気温14℃。
 晴れて穏やかだ。花見客が満開の花の下でキャンプ用の低いテーブルにガスコンロを乗せて焼肉を焼いている。

 バラ科の落葉高木。エドヒガンとオオシマザクラの雑種といわれる。葉が広い倒卵形。四月ごろ葉より先に、淡紅色から白色となる花が咲く。広く植栽され、木の生長は早いが寿命は短い。名は江戸末期に染井の植木屋が広めた吉野桜に由来。  『大辞泉 

 「花さそふ月の嵐となりにけり」 
 「山ぞひや落花をふるふ小柴垣
 「ぬぎすてし人のぬくみや花ごろも


 飯田蛇笏の大正十三年(1924年)の句である。自選句集「山廬集」に収録。

 夜のNHKラジオ第二で、「社会のことば、文学のことば、ラジオのことば」と題した高橋源一郎の講演を聴く。
 学生たちと接していて感じる世代的ギャップの話、若い頃にラジオの深夜放送を聴いていたという高橋さんの言葉で腑に落ちたのは、「世界は入れ替わっている。若い人に任せればいい。」という言葉だった。


 世界は入れ替わっている。 若い人に任せればいい。

 
 今月の青土社の雑誌「ユリイカ」4月号を手に取って見た。
 「特集・高峰秀子」号である。
 参照;http://www.seidosha.co.jp/index.php?9784791702879

 「渡世と綴方 高峰秀子エッセイ選」(選=早川茉莉
 「黒澤明(クロさん)と高峰秀子(デコちゃん)」(野上照代
  たたかう「勤労少女」(関川夏央
 「あたしはひとり 平山秀子のパリ」(池内紀
 コロニアル・メロドラマ試論 成瀬巳喜男浮雲』にみる「植民地主義(コロニアル)メロドラマ」の可能性(御園生涼子

 野上照代さんの回想記で、デコちゃんとクロさんとの二人をめぐるエピソードがおもしろかった。