限りなき春の風なり馬の上

 
 桜のソメイヨシノが散って、枝に若葉が見られる季節になった。
 ソメイヨシノ花のあとは、八重桜が咲き出した。
 山野に、淡紫色の花で、コバノミツバツツジが見頃だ。いい季節である。山から休み休みウグイスも鳴いている!
 最高気温19℃、最低気温9℃。曇り、乾いた春風が吹く。

 「限りなき春の風なり馬の上

 夏目漱石の俳句で、明治二十九年(1896年)の句である。


 池内紀の『本は友だち』のあとがきから一部引用。

 《本は友だちである。いつ、どのようなきっかけから友情が結ばれたのか、実をいうと、よく憶えていないのだ。きっかけがあったはずなのに、なぜか思い出せない。気がつくと、かたわらにいた。何かのおりに、また会いたくなる。さりげなく知恵をかしてくれる。別れたあとも楽しくて、なにやら背中をドンと押されたような気がした。  同書、263ページ》

本は友だち

本は友だち