歩道に沿って三つ葉のクローバーが咲いている。
広々とした一面のクローバーの白い花畑である。
あちこちと蜂が飛び回っていた。近寄って蜂を観察する。
膜翅(まくし)目ミツバチ科の、主にミツバチ属の昆虫の総称。体には毛が密生し、花粉や花蜜を集める。巣は?(ろう)を分泌して作り、大きい。社会性昆虫として有名で、一匹の女王バチ、少数の雄バチ、多数の働きバチから構成される。蜂蜜・蜜蝋などを採取するためにふつう飼養されるのはセイヨウミツバチで、黄色地に黒色の縞模様がある。日本の野生種は黒色でやや小形。 『大辞泉』
先日、5月の新刊で、小林信彦の本が出ると知る。
二〇一四年の「週刊文春」での小林信彦の連載「本音を申せば」をまとめたものが本になる。
タイトルは、「女優で観るか、監督を追うか 本音を申せば」である。
参照:http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163902593
余談になるのだが、小林信彦さんに俳優の山口勇についてもう少し書いてもらえたらと思うことがありますね。
田中重雄監督の映画『北極光』(1941年、新興キネマ、108分、白黒)、小津安二郎監督の映画『戸田家の兄妹』(1941年、松竹、104分、白黒)、小津安二郎監督の映画『東京の合唱(コーラス)』(1931年、松竹キネマ、90分、白黒、無声)などの作品に山口勇は出演している。
『北極光』での凸凹コンビの弁慶(山口勇)と牛若(上田寛)の二人のやり取りが妙に面白く味わいのある演技だった。
それと、小林信彦著『一少年の観た〈聖戦〉』に次のような箇所があったからです。
この年だと思うが、ぼくは生れて初めて外風呂(そとぶろ)――銭湯に行かされた。生活がかなり落ちた感じで、銭湯そのものにカルチャーショックを覚え、心細くなった。
まだ太平洋戦争に突入していないのに、これである。ぼくにとって、〈聖戦〉とは、まず、内風呂(うちぶろ)に入れないことであった。
暗い銭湯の壁に「娘たずねて三千里」という映画のポスターが貼ってあった。新興キネマが作ったもので、ポスターによれば、上山草人(かみやまそうじん)がポパイを演じ、山口勇がブルートを演じるとんでもない映画だった。前年(昭和十五年)の製作だが、本所あたりの小映画館で、だいぶ遅れて上映されたものだろう。
そんなことをなぜ覚えているかというと、山口勇がぼくの母親のいとこだったからである。 30ページ
- 作者: 小林信彦
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/05/11
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