採る茄子の手籠にきゆアとなきにけり

 晴れる。最高気温31℃、最低気温23℃。
 ムクゲの花が鮮やかに咲いている。まだ梅雨が明けていない。

 「採る茄子の手籠にきゆアとなきにけり
 「葉びろなる茄子一ともとの走り花
  飯田蛇笏の俳句で、昭和七年(1932年)の句です。
 
 畑から採ったばかりの茄子(なす)を、手にさげる小さな籠(かご)へ入れると、茄子の皮と皮がふれあって「きゆア」と鳴いた。
 茄子はやわらかく弾力があって皮もつやつやしているので、すれあう時には「きゆア」という摩擦音がしますね。
 夏の野菜の作り出す音の不思議さ。