白木蓮の散るべく風にさからへる


 晴れて乾燥した北西の風が吹く。最高気温9℃、最低気温2℃。
 白木蓮ハクモクレン)の枝につぼみが膨らんでいるのが眺められた。
 木蓮の花はもう少し先になりそうだ。
 白梅は満開で今が見頃だ。樹のまわりには梅の良い香りが漂っている。 

 モクレン科の落葉高木。三月ごろ、香りのある白い大きな六弁花を開く。萼(がく)は三枚あり、花びら状。葉は倒卵形。中国原産で、庭木とする。  『大辞泉


 「木蓮(はくれん)の花今日ひらく苞の落つ
 「木蓮の散るべく風にさからへる
 「家ごとに縁側仕事遅日かな


 中村汀女の俳句で、昭和九年(1934年)の句である。

 前書きは、「野毛山裏道 三句」とあり、汀女が横浜の野毛山で見た木蓮の花を詠んでいる。