映画『赤胴鈴之助 三つ目の鳥人』


 今月(3月)は、「特集・マンガから生まれた映画たち」を映像文化ライブラリーで開催している。

 かつては、映画の原作といえば小説が主でしたが、最近はマンガをもとにした映画が増えています。3月は、マンガと映画の関係に焦点をあわせ、マンガから生まれた映画を特集します。(特集パンフレットより) 
 森一生監督の映画『赤胴鈴之助 三つ目の鳥人』(1958年、大映(京都)、71分、カラー)を観た。原作は武内つなよし。「少年画報」の連載漫画だった。
 撮影が宮川一夫
 
 出演、梅若正二、中村玉緒、林成年、黒川弥太郎、太田博之、横山エンタツ

 マンガからラジオ、そして映画と、子どもたちの人気を集めた赤胴鈴之助。この「三つ目の鳥人」は、大映で製作されたシリーズの第7作。戌年(いぬどし)生まれの子どもを誘拐する三つ目の鳥人に、赤胴鈴之助が得意の真空斬りで立ち向かう。

 
 鈴之助を梅若正二、竜巻雷之進を林成年、しのぶを中村玉緒、幼少の若殿様の鶴千代を太田博之、千葉周作を黒川弥太郎が演じていた。
 三つ目の鳥人が出没し戌年(いぬどし)生まれの子どもを誘拐する事件が江戸に続発する。
 町奉行の幼少の若殿様鶴千代も三つ目の鳥人に狙われて誘拐された。
 鈴之助は宿敵の一味によって犯人にされ捕らわれた。
 無実を訴えるも処刑にされようと市中を馬に乗せられて刑場へ行くのだったが、あわやという時に謎の虚無僧姿の一団が現れて、一行を阻止したのだった。
 命を助けられた鈴之助は若殿様の鶴千代を助けに馬を走らせた。
 クライマックスはお化け屋敷にいた妖術使いのお婆と三つ目の鳥人との対決だ。
 顔を隠した虚無僧は千葉周作や竜巻雷之進らの門弟なのだった。
 鈴之助の必殺技「真空斬り」の猛烈な風に樹木がなぎ倒されるのは必見。
 太田博之が子役で可愛い若殿様を演じている。
 噂好きの町衆の一人が横山エンタツだった。