内藤誠著『昭和映画史ノート』を読む。
参照:http://www.heibonsha.co.jp/book/b163045.html
目次
第1章 「大東亜戦争」下の映画少年たち
戦時下に創設された「日本映画学校」とはどのような学校であったのか。筆者は日本映画撮影技術者養成所へ入校した生徒たちにインタビューし、講師の人たち、授業の様子などを聞き出している。戦時下の日本映画撮影技術者養成所が果たした映画文化史におけるその意義と成果について言及する。
貴重な資料として、当時の生徒二人へのインタビューを収録。
第2章 幻の大都映画とハヤフサヒデト伝説
「大都映画を熱く回想する錚々たるファン」に、数人の証言が引用されている。
その一人が、田中小実昌の発言である。
田中小実昌(作家)・・・・・・ぼくのコドモのころは、大都映画のハヤフサヒデトが大人気だった。ハヤフサヒデトは猛優などと言われ、チビだけど、オートバイにのって悪漢を追いかけて、クルマ二、三台はとびこえるなんてことをやった。
大都映画には琴糸路という看板女優がいて、ぼくは大好きだった。また彼女に次いで人気の琴路美津子というのも居て、その彼女がハヤフサヒデトの奥さんだった、とつい最近きいて、へぇー、とびっくりした。 72〜73ページ
- 作者: 内藤誠
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2001/07/01
- メディア: 新書
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