2016年の「この3冊」3

 先日の毎日新聞の日曜版の「今週の本棚」に書評執筆陣が選んだ2016年の「この3冊」で、井波律子氏が挙げていたのが、池内紀著『亡き人へのレクイエム』、鶴見俊輔著『敗北力 Later Works』、賈平凹著『老生』。
 
 井波氏のコメントの『亡き人へのレクイエム』については、
 《二十八人の亡き人を描いた「ペンによる肖像画」。二十八人に種村季弘をはじめ著者と親しかった人もあれば、野尻抱影岩本素白など著作を通じてのみ親しんだ人もある。亡き人への敬意と深い共感を核としつつ、その面影を今ここに呼び返し、鮮やかに浮き彫りにしたレクイエムである。》

 参照:みすず書房・トピックスhttp://www.msz.co.jp/topics/07975/
 


 余談になるのですが、種村季弘対談集『東京迷宮考』に、「隠者という生き方」と題して井波律子氏が対談をされていましたね。
 「ラビリンスとしての古本屋」と題した種村季弘池内紀堀切直人の対談で、種村季弘流の「人生散歩論」が展開されています。

亡き人へのレクイエム

亡き人へのレクイエム

東京迷宮考―種村季弘対談集

東京迷宮考―種村季弘対談集