はしり出て藻を刈る雨に鳴く鵜かな

アオサギ

 川にアオサギがいた。大きな長身の鳥だ。
 海鵜(ウミウ)は水中に繰り返し潜っていた。


 「軒菖蒲庭松花をそろへけり
 「はしり出て藻を刈る雨に鳴く鵜かな
 「槻の南風飛燕の十字かたむけり


 飯田蛇笏の俳句で、昭和十二年(1937年)の句です。


 「望星」6月号の池内紀川本三郎の対談は、ドイツ文学でナチスドイツ時代の小説家、映画、亡命をめぐりカフカとトーマスマンの話。
 川本さんの観たケン・ローチ監督の新作映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」(2016年)を話題にしている箇所があり、ちょっと驚いた。
 川本さんが小沢信男さんの「私のつづりかた」の書評を書きましたという話から、小説より随筆や日記に親しむことが多いと言う。日記では高見順の名も挙げられている。
 参照:http://www.tokaiedu.co.jp/bosei/