三越を歩き呆けや花氷

 晴れる。最高気温33℃、最低気温26℃。南の風が吹く。湿度が低い。
 木陰に入ると暑さを忘れる。
 街路樹の夾竹桃キョウチクトウ)の白い花が満開になっていた。
 

キョウチクトウ科の常緑低木。株立ちとなり、葉は竹に似て、三枚が輪生。乳液に毒がある。夏、紅色の花を開く。花は先の五裂する筒形であるが、八重咲きが多く、白色・淡黄色などもある。インドの原産。  『大辞泉

 「地下鉄の青きシートや単物
 「三越を歩き呆けや花氷
 「かつ動く額の汗のきらりとす


 中村汀女の俳句で、昭和十年(1935年)の句です。
 「三越を歩き呆けや花氷」の句は、当時、夏の三越の店内には花氷が置かれていて、それを目にした中村汀女の夏のある日の外出風景をよみがえらせる。