「scripta」の連載を読む

紀伊國屋書店の「scripta」の新刊号、no.52を頂いた。年に四回の発行なので、今号は夏号になる。森まゆみの連載『30年後の「谷根千」』を読む。

三十年以上前の一九八六年十二月発行の豆腐屋特集号をめぐる話が興味深い。桐谷逸夫・エリザベス夫妻の今、詩人の諏訪優が自著『芥川龍之介の俳句を歩く』の自筆広告を書いてくださった経緯などが語られています。

《(前略)結論をいえば、現在、手作りの豆腐屋は地域に三軒しか残っていない。実に八割が消滅した。》

《三十三年で、町はなんと変わったことだろう。そしてあの時豆腐屋さんたちが口々にいった予測がすべて当たってしまった。》