手の薔薇に蜂来れば我王の如し

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 公園に黄色いバラが咲いていた。風に吹かれてゆれている。立ち見の人の目がバラにそそがれている。

バラ科バラ属の低木の総称。特に、観賞用に改良された園芸品種。枝にとげがあり、蔓(つる)状となるものもある。葉は羽状複葉。萼(がく)・花びらとも五枚が基本で、重弁もある。花は香りが強く、咲く形から抱え咲き・剣弁咲き・高芯咲き・平咲きなどとよぶ。色は紅・赤・黄色などさまざまあるが、青色はない。主に北半球の温帯・冷帯に分布。バラ科双子葉植物にはバラ属のほかサクラ属・シモツケ属・ナシ属など約100属が含まれ、約2000種が世界各地に分布。ローズ。いばら。しょうび。そうび。  『大辞泉

 大辞泉の引用句は、「手の薔薇に蜂来れば我王の如し」(中村草田男

 

 毎日新聞の「今週の本棚」で、書評執筆者が選ぶ「2019 この3冊上」を見ました。

 書評執筆者では、井波律子、鹿島茂川本三郎の各氏の「この3冊」に注目。

 井波律子氏の選んだ一冊が、『湯けむり行脚 池内紀の温泉全書』(山川出版社)でした。《やすらぎと心身の解放を求める温泉行脚の醍醐味(だいごみ)を、情感ゆたかに綴(つづ)った秀作である。》

 鹿島茂氏の選んだ三冊は、

 『古本屋散策』小田光雄論創社

 『江藤淳は甦(よみが)える』平山周吉(新潮社)

 『パリ左岸 1940―50年』アニエス・ポワリエ(白水社

 川本三郎氏は、『ヒトラーの時代』池内紀中央公論新社)、『74歳の日記』メイ・サートンみすず書房)を選んでいました。《変わらぬ一人暮らしの豊かな孤独に魅了される。》