たんぽぽや一天玉の如くなり

 モンシロチョウが、黄色いタンポポの花に飛び回っていた。花から花へひらひらと移動している。オスのモンシロチョウのようです。

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シロチョウ科のチョウ。最も普通にみられるチョウで、翅 (はね) の開張五、六センチ。翅は白色で、前翅の先端が黒く、前翅に二点、後ろ翅の前縁に一点の黒紋がある。幼虫は菜の青虫・菜種虫などとよばれ、キャベツ・ハクサイ・アブラナなどの葉を食べ、害虫ともなる。年数回発生し、ふつう、さなぎで越冬。  『大辞泉

 

 松本たかしの俳句に、
「たんぽぽの大きな花や薄曇」
「たんぽぽや一天玉の如くなり」
 

 みすず書房のPR誌「みすず」1・2月合併号に「二〇一九年読書アンケート」があり、作家の山田稔さんの本の現状と未来についての回答が気になった。

 津野海太郎著『本はどのように変わっていくのか』を採り上げている。一部引用してみると、
《最近も、朝日新聞の夕刊に「もうすぐ終わる紙の本」という気になる見出しの連載記事があったが、結論は紙の本は残るだろうということらしい。ただし紙の本の出版は商売としては成り立たなくなるだろう。しかし、生活費は他でまかない、自分の出したい本を少部数で出す「志のあるひとり出版社が、各県に一つずつあればいい」と装幀家菊地信義は言う。右に紹介した書肆汽水域などその一つだろう。さらには、出版社ですらなく、一個人が仲間と協力して自分の好きな「売れない」作家や詩人の作品を好きな装幀・イラスト・造本で数百部こしらえ、取次ぎを通さず、小さな本屋さんに置いてもらい、またインターネットなどによって同好の仲間に知らせ買ってもらうという形の趣味としての「出版」が各地でひろまりつつあるようだ。こうして、いまは万単位で売れている作家の作品は紙の形では消えていき「売れない」作家が生き残る。なんだかむかしガリ版刷りで詩集や同人雑誌をこしらえていたころを思い出し、懐しく楽しくなった。》

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