梅雨の中休み、ハスが開花の季節を迎えている。白い花弁の中心に花托が見られます。
「サンデー毎日」の七月十九日号の中野翠の「満月雑記帳」に、
《前号で、今年一月十三日に急逝した坪内祐三さんの著作集『本の雑誌の坪内祐三』(本の雑誌社)が出版されたと手短に紹介したが、今年は『みんなみんな逝ってしまった、けれど文学は死なない。』(幻戯書房)と題した坪内さんの文学関連の評論集というかコラム集が出版された。没後、こんなに早く次々と遺稿集が出版されるは珍しいのでは? 坪内さんの旺盛な仕事ぶりにあらためて驚かされる。頭がさがる。
今回の『みんなみんな逝ってしまった、けれど文学は死なない。』に収録されたコラムの巻頭におさめられたのは、「福田恒存(つねあり)・・・・・・嫉妬心がない保守思想家」と題した三ページ程のエッセイ―。その中で、坪内さんは「私にとって師と呼べるのは、学校とは別の場所で出会った二人の人しかいない。福田恒存と山口昌男だ」と書いている。》