寒牡丹挿すやはなはだ壺貧し

 快晴で最高気温は14℃、暖かくなった。冬咲きの牡丹(ボタン)が満開で色とりどりに目を楽しませてくれる。 

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 「霜除に覗き窓あり寒牡丹

 「寒牡丹挿すやはなはだ壺貧し

 「調度みな之にふさはし寒牡丹

 松本たかしの昭和十三年(1938年)の俳句です。

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 昨年の暮に出た新刊の蓮實重彦の本に注目。『アメリカから遠く離れて』、『見るレッスン』、『言葉はどこからやってくるのか』の三冊である。

 『見るレッスン』は新書で、蓮實さんの映画の見方が語られていて面白い。

 一部を引用すると、

 《つまるところ、わたくしたちが映画を見るのは、驚きたいからです。ところが、同時に安心したいという気持ちもある。驚きというものは安心とは逆のものであり、こんなもの見たことがないというような不思議な世界に連れていかれることですが、同時に、不思議な世界というのがことによったらどこかの何かに似ているかもしれないと思わされるのが映画です。驚きと安心とが巧みに塩梅されているものが映画なのだと思います。》189ページ

 

 

 

アメリカから遠く離れて

アメリカから遠く離れて

 

 

 

言葉はどこからやってくるのか

言葉はどこからやってくるのか