「みすず」3月号の連載「賛々語々」(小沢信男)を読む。120回、タイトルは「松葉杖」。
今月はじめに小沢信男さんが亡くなられた。小沢さんの『東京百景』に所収の句集「東京百景」を読んで偲ぶことにしましょう。
好きな句を選ぶと、
「芝青々伏せれば丸き地球かな」
この句の前書きは、「新宿御苑」
この句につづいて、
おなじく
「御肌を刺さずや芝の尖(と)き剣(つるぎ)」
また
「御尻に芝ひしがれて小気味よし」
新宿
「むかしバラックいまビルの書肆日記買う」
新宿にある書店といえば、紀伊國屋書店かな。
悼句
長谷川四郎ついに逝く
「おおぞらのどこかくずれて黄沙ふる」
小野二郎急逝
「いかのぼりいきなり切れし今日の空」