映画『海辺の家族たち』

 公開中の映画『海辺の家族たち』にジャン=ピエール・ダルッサンが出演しているのでこれは観なければと出かけた。
 監督と脚本をロベール・ゲディギャン。原題:La villa。
 地中海のマルセイユ近くの別荘のある入江のさびれた漁村が舞台。突然に父親が倒れその介護に三人の兄妹が集まった。地元に残り親のレストランを継いで経営している長男アルマン(ジェラール・メイラン)、都会に出て最近リストラされた次男ジョゼフ(ジャン=ピエール・ダルッサン)、20年ぶりに故郷に帰ったパリで女優の末の妹アンジェル(アリアンヌ・アスカリッド)。ジョセフは若い婚約者(アナイス・ドゥムースティエ)を連れて来た。
 今はさびれた漁村のレストラン、親の介護、人生の黄昏時を迎えた三兄妹の再会とそれぞれが抱えている問題、近所の夫婦が生活が苦しくその息子が金銭的な援助をしようとするのを拒否して二人が自殺する。アルマンが山の畑の近くに隠れていた不審船から逃げた難民の子どもたちを見つけて、レストランへ匿った。見つかると本国へ送還され孤児になるのを恐れてのことだった。フランスが今抱えている問題も声高ではないがしっかりと描いている。

https://www.youtube.com/watch?v=CoFMNuuMnq0