鴨啼くや上野は闇に横はる

 先日、川にヒドリガモの群れがいました。渡り鳥です。群れはゆるやかに流れる川を静かに滑るように動いています。群れが大きく広がり、また集まってきて小さくなり、絶えず一時も止むことがなく動いていました。

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 「鴨啼くや上野は闇に横はる

 正岡子規の俳句で明治二十八年(1895年)の句です。

 この年の子規は、三月三日に東京を発して大阪に一泊し広島に行く。
 四月十日に近衛師団司令部と共に海城丸に乗り宇品を発す。

 参照:「従軍紀事」 海城丸船中https://www.aozora.gr.jp/cards/000305/files/50392_40119.html