雑誌「ユリイカ」、フレデリック・ワイズマン特集

 雑誌「ユリイカ」2021年12月号を手に取って見た。特集・フレデリック・ワイズマンである。


 昨年の5月に、アメリカの高級百貨店のニーマン=マーカスが経営破綻をしたというコロナ禍の中でのニュースがあった。
 フレデリック・ワイズマン監督の映画『ストア』(1983年)で、ニーマン=マーカスのテキサス州ダラス本店の1982年のクリスマス・シーズンの店の日々を、社内で働く人々の様子を撮影している。
 ダラス本店を訪れる客への店員の接待、その扱われている高級品の数々が売れていく。1982年のアメリカのクリスマス・シーズンの日常風景が撮影された映画であった。
 雑誌「ユリイカ」のフレデリック・ワイズマン特集は、最新作『ボストン市庁舎』が公開されることによる特集。

 

 青土社の12月号紹介記事から一部引用すると、

 《最新作『ボストン市庁舎』11月12日公開!!
フレデリック・ワイズマンはひたすら〈そこ〉を撮る――州立刑務所矯正院、高校、少年裁判所、盲ろう学校、シェルター、町、そして公共図書館。ナレーションも字幕も、劇伴も、インタビューもないままに、巨匠はただ膨大に撮る。ただ膨大に撮り、つなぐ、監督としての営為によって、アメリカ合衆国がいかに機能しているのかを明らかにする。まもなく公開となる『ボストン市庁舎』、今年91歳を迎えた巨匠の目は生まれ故郷をどう捉えたのだろうか。「すべては画面のなかにある」。》

 「とにかく、映画を作ることが好きなんです」――『ボストン市庁舎』というタイトルのフレデリック・ワイズマンへのインタビューが冒頭にある。

 http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3634