フレデリック・ワイズマン監督の映画『ボストン市庁舎』

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 一週間限定上映中のフレデリック・ワイズマン監督の映画『ボストン市庁舎』(2020年、アメリカ、274分、カラー)を観に出かけた。ワイズマン監督の新作はマサチューセッツ州のボストン市庁舎が今回の舞台である。映画館で入手したチラシによると、マサチューセッツ州のボストンはワイズマン生誕の地であるという。撮影カメラは市庁舎で働く人々とボストンの街の隅々で行われている市役所が市民へ提供しているサービスの様子を切り取っている。警察、道路の補修工事、ゴミの処理(ゴミ収集車がバリバリと家具などを呑み込んでいくのだった。)、新築住宅の建築現場の査察、地域のコミュニティで移民のつくる料理による高齢者支援の食事会、出産、結婚式などボストン市の提供する福祉サービス、低所得者の住む地域のショッピングセンターに大麻の店を出すという中国人移民の事業者と地域住民との住民集会の激しいやりとり、さまざまな人種と文化が共存している大都市ボストンを率いる市長と市の職員が取り組む仕事を撮影している。市長が、ボストンが変われば国を変えていくことができるという演説の場面など印象的である。274分の長時間であるが、途中、10分間の休憩があった。

 長時間のドキュメンタリー映画であるが、退屈することもなく興味津々で観ていました。面白かったです。

 ボストン市について、チラシより一部引用すると、

《米マサチューセッツ州北東部サフォーク郡に位置し、1630年に設立したアメリカで最も歴史の古い街の1つ。現在、市民の半数以上を黒人・ヒスパニック・アジア系の有色人種が占める。》

 ボストン市庁舎 Boston City Hall

《現在の市庁舎は、カルマン・マキンネル&ノウルズ設計により1968年竣工。当時のモダニズムの代表的建築物として知られる。》