「ポーランド映画祭」からの一本。
アンジェイ・ワイダ監督の映画『約束の土地』(1974年、169分、カラー、デジタル・リマスター版)を鑑賞する。
1974年にウッチ映画大学を卒業したワイダは、1970年代に文学作品を数多く映画化している。なかでも国内外で高い評価を得ているのが本作。ヴワディスワフ・レイモントの小説をもとにユダヤ、ポーランド、ドイツという異なった民族に属する若き親友3人が工業都市ウッチで身を立てようとする物語は、青春群像劇でありながら、同時に富む大都市の肖像にもなっている。(「ポーランド映画祭」パンフレットより)
ポーランドの工業都市ウッチで、綿布織物工場を建てる野望を持ったポーランド人、ドイツ人、ユダヤ人の親友の三人が自分たちの工場を持ち成功しようと起業に向けて奮闘する物語。
工場資本家の旧勢力との確執が展開される。
三人は、綿糸の値段が関税の引き上げがあるという情報を得て、投機的に買い占めて売って儲けた。
資金を得て、工場を建設し成功をしたのだったが、だが、自らが招いた不倫スキャンダルで、同業者からの妬みや復讐に遭い、工場が放火されて炎上し、すべてを失ってしまった。
一度は工場経営者として大成功を収めた三人だったが、破産して再び一文無しになるのだった。
ラストの三人がそのことで凄まじく殴り合い争うのだったが・・・。
その喧嘩は見ていて一種すがすがしいカタルシスのあるものだった。
ヴワディスワフ・レイモントの小説の映画化作品である。