2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

火星と稲垣足穂の『宇宙論入門』

日が暮れるのが早くなった。昼間は晴れ上がっていたが、一時しぐれ雨があった。つむじ風も吹いた。すぐに天気は回復して晴れ上がった後、やや肌寒くなる。 夕方、南西の空に宵の明星の金星が明るく輝いている。8時ごろの東の空に高度三十度ばかりの位置に火…

多田道太郎の『自分学』と劣等感のすすめ

串田孫一に『思索の階段』1979年(朝日出版社)がある。副題が「かくれて生きること」。これは「ロバの本」というシリーズものの一冊。この「ロバの本」の中に多田道太郎の『自分学』1979年(朝日出版社)もある。 この多田道太郎の『自分学』は、多…

須賀敦子の『塩一トンの読書』とフェリーニの『アマルコルド』

夕方、南西の空に宵の明星の金星が明るく輝いている。高度は目測で二〇度くらいの高さだろうか。地球へ大接近している火星の方はどうかな。数日前から東の空を見上げてさがしていた星、火星が晴れわたった夜空に赤くオレンジ色がかって輝いていた。東の空で…

結城昌治の句集と火星と月

夕方うす曇り、月と火星が見えなかった。火星が地球に大接近していることだし、晴れた日には月と火星をじっくり眺めてみよう。 先日、古本屋で結城昌治の『死もまた愉し』2001年(講談社文庫)を見つけた。「定本 歳月」と「余色」という二つの句集が、…

奥野良之助の『金沢城のヒキガエル』とアオサギ

正午過ぎに橋を渡っているとき、一羽のアオサギを見た。川の中に立てられている海苔のひびの竹につかまって止まっていた。頭部に冠羽が垂れ下がっている。日光浴をしているのかな。いつもよく見かけた海鵜は見かけなかった。今西錦司ではないが、彼らは棲み…

厳島神社で菊花祭、舞楽を観る

宮島へ渡る連絡船のデッキに上がって空を見れば、南西の空に宵の明星があった。東の方には月が高く昇っていた。ほぼ満月かな。 厳島神社へ行く途中、やまだ屋へ寄った。帰りが遅くなると店が閉まって買えなくなるので。もみじまんじゅうを店頭で買う。いろい…

円山応挙と大乗寺

夕方、西の空にひつじ雲が一面に広がっていた。南東の方には月が昇っていた。 アオサギが川に泊めてある小型の船をつなぎとめる浮きに、一羽がちょこんと乗っていた。夕暮れ時にアオサギがそうした浮きなどの上にたたずんでいるのをよく見る。先日から見かけ…

上弦の月と蕪村の俳句

上弦の月が晴れ上がった夜空に眺められた。 蕪村の句、「名月や神泉園の魚躍る」ではないが、川を渡るときに真南に月の右半分がかがやいていた。満月まで、あと一週間だ。 「ニューヨーク・バーク・コレクション展」で拝観した蕪村の絵。アメリカ独立戦争の…

「ニューヨーク・バーク・コレクション展」の与謝蕪村

「ニューヨーク・バーク・コレクション展」を観る。縄文・弥生土器から桃山・江戸時代の絵画まで110点ほどを堪能する。陶磁器もあった。本阿弥光悦、俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一、円山応挙、伊藤若冲、曾我蕭白、長沢蘆雪、池大雅、与謝蕪村の作品をじ…

リチャード・ブローティガンの訳者、藤本和子さん

秋晴れ。正午過ぎに橋を渡っている時に鵜が泳いでいるのに出合った。すっと伸びた首すじと長く大きめのくちばしが特徴かな。様子を見ていると、さっと川へもぐった。もぐるとなかなか浮かび上がってこない。潜水時間が思ったより長いね。鵜は群れていなくて…

「鵜の目鷹の目」と田中小実昌の『世界酔いどれ紀行ふらふら』

正午過ぎ、川を渡る橋の上から水面を眺めると水鳥が泳いでいた。この三日ほど見かける水鳥だ。最初の日に見かけた鳥は、水中へもぐり浮かび上がると嘴(くちばし)に魚をくわえていた。羽(はね)の色はカラス色。くちばしは長く大きい。鵜飼の鵜にそっくり…