映画『めし』のこと

「没後50年 成瀬巳喜男監督特集」からの一本、成瀬巳喜男監督の映画『めし』(1951年、東宝、97分、白黒、35ミリ)を鑑賞。 出演は、上原謙、原節子、島崎雪子、大泉滉、浦辺粂子、二本柳寛、杉葉子、杉村春子、小林桂樹、長岡輝子、山村聰。脚本…

温泉旅日記

清水宏監督の映画「簪(かんざし)」(1941年、松竹・大船)は、山梨県の下部温泉が舞台で、井伏鱒二の「四つの湯槽」の映画化作品。 池内紀著『温泉旅日記』の「ほうとう記」は、下部温泉への日帰り温泉旅日記。 《昼すぎに用事が終わったりした日など…

新刊案内から

筑摩書房のPR誌「ちくま」10月号の新刊案内を見ています。 今月のちくま文庫の一冊では、『温泉まんが』(山田英生・編)に注目した。 先月、清水宏監督の映画「簪(かんざし)」(1941年、松竹・大船)、青柳信雄監督の映画「風流温泉 番頭日記」(1…

「没後50年 成瀬巳喜男監督特集」

《10月から11月にかけて、没後50年にちなんで、成瀬巳喜男監督(1905―1969)の特集を開催します。巧みな生活感の表現や繊細な心理描写で、家族のドラマや女性の生き方を描き、数々の秀作を残した成瀬巳喜男監督。今月は、ベスト・ワンに輝いた1…

scriptaの新刊

残暑で曇り空。湿度が高く、蒸し暑い。最高気温31℃。 酔芙蓉(すいふよう)の花が目を楽しませてくれる。 アオイ科の落葉低木。暖地の海岸近くに自生。葉は手のひら状に裂けていて、先がとがる。夏から秋、葉の付け根に淡紅色の大きな五弁花を開き、一日で…

秋水に大鯉騒ぐこともなし

朝晩は気温が下がり、過ごしやすくなった。公園の池に睡蓮(スイレン)が眺められる。人々の喧騒を離れて静かに咲いている。水中に小さなメダカが数匹と集まって、泳いでいる。 「秋水に五色の鯉の主かな」 「秋水に大鯉騒ぐこともなし」 松本たかしの昭和十…

「ぼくの美術書ノート」のこと

書店で手に取った美術雑誌「一枚の繪」10・11月号に、「ぼくの美術書ノート」という連載記事を見つけた。池内紀さんの文章でした。東野芳明著『グロッタの画家』をめぐる若き日に読んだ美術書とその時代に出ていた美術雑誌に登場した美術評論家たちをめ…

PR誌から、ずっと《エトランジェ》でありつづける

夕方から台風の風が吹き始める。最高気温27℃、湿度が高い。 書店に寄った時に、講談社のPR誌「本」10月号を頂く。毎月、早めに書店に届くPR誌だ。 今年の出版界でのPR誌の話題といえば、KADOKAWAのPR誌「本の旅人」が七月号をもって休刊することになった…

いくつになっても

「トシヨリ生活の愉しみ」というサブタイトルがある中野翠さんの書下ろし新刊本を手にしています。タイトルは『いくつになっても』です。 《森茉莉、沢村貞子、対極にあるような二人。その間で揺れている私。うーん・・・・・・やっぱり私は、ぐうたら三昧の…

「今週の本棚」から

毎日新聞の日曜版で、「今週の本棚」に川本三郎さんが池内紀ファンにお勧めの本を紹介書評をしている。「この3冊」である。 1、『カフカの生涯』(池内紀著、白水社Uブックス) 2、『罪と罰の彼岸 【新版】 打ち負かされた者の克服の試み』(ジャン・ア…

左右より萩ひざまづく石に腰

ハギ(萩)の花が咲き、伸びた枝が風に吹かれていた。花は小さな蝶が集まっている風情だ。葉は三枚の楕円形の小さな葉で形をなしている。秋の七草。今が見頃です。 マメ科ハギ属の落葉低木の総称。山野に生え、葉は三枚の小葉からなる複葉。秋、蝶形の花を総…

おかき事件

晴れて残暑がつづく。最高気温34℃。百日紅(サルスベリ)の花が咲き出している。淡紅色で、青空を背にして風にゆれる。 ミソハギ科の落葉高木。高さ三~七メートル。幹は薄い紅紫色で皮ははげやすく、跡が白くなり、滑らか。葉は楕円形。夏から秋にかけて…

訃報におどろく

池内紀さんの訃報におどろく。 9月の筑摩書房の新刊で、注目したちくま文庫の一冊に、森毅著『森毅ベスト・エッセイ』がありました。その編者が池内紀さんでした。 最近、目にした雑誌「望星」9月号の対談「にっぽん そぞろ歩き」が、三ヵ月ごとの連載対談…

今月の新刊案内から

今月も書店で、「ちくま」9月号を頂きました。 いつものように筑摩書房の新刊案内を眺めています。 9月の新刊で、注目した一冊が森毅著『森毅ベスト・エッセイ』であります。 池内紀編とあるので、もしかしたら、以前、単行本で池内紀さんが編んだ『森毅の…

朝晩がしのぎやすくなる

朝晩がしのぎやすくなる。昼間はまだ残暑で、最高気温30℃。 ムクゲの大きな白い花が時折、風に吹かれゆれている。目に鮮やかな美しい花の姿を楽しむことにしましょう。 アオイ科の落葉低木。高さ約三メートル。葉はほぼ卵形で、縁に粗いぎざぎざがある。夏…

朝のラジオを聴く

日曜の朝のラジオ番組で「サンデーエッセー」を聴く。 エッセイストの酒井順子さんが出演。エッセイと小説の違いは何かという最近考えていることを語っていて興味深かった。今、雑誌に連載している内田百間と宮脇俊三の評伝を書いていて、エッセイと小説の関…

耳で聴く文学談義

夜のNHKラジオの番組で、「作家・町田康のパンクな文学論2~古典はこう読め~」を放送していた。町田康のトーク番組で司会を渡邊あゆみ、ゲストに古川日出男、戌井昭人、大塚ひかりが出演。 今夜は「平家物語」、江戸時代の「東海道中膝栗毛」などをめぐり…

二つの対談

台風一過、まだまだ猛暑がつづく。 「望星」9月号の対談「にっぽん そぞろ歩き」が、「食の風景、喜怒哀楽」と題して池内紀と川本三郎の対談が三ヶ月ぶりに掲載されています。 立ち読みコーナーで冒頭の一部が読めます。 http://www.tokaiedu.co.jp/bosei/p…

ドロンちび丸

朝、小雨が降る。気温が下がって最高気温28℃。 ハクモクレン(白木蓮)のつぼみを見かけた。 戸川純著『ピーポー&メー』に杉浦茂マンガの解説が収録されていた。 「杉浦茂ワンダーランド」の「ドロンちび丸」の解説。 戸川純エッセー集 ピーポー&メー (el…

「ユリイカ」から

晴れる。最高気温35℃、最低気温27℃。熱帯夜で猛暑日がつづく。 「ユリイカ」2019年8月号を手にとってみると、特集=京マチ子でした。 「京マチ子 肉体の輝き」(川本三郎)、「女の脆さも靭さも」(中野翠) 対談 「京マチ子と日本の女優――戦後日本の肉…

カツベン!

先日、夏休み活弁シアター2019で、1933年(昭和8年)松竹キネマ(蒲田撮影所)の作品で、五所平之助監督の映画「伊豆の踊子」を活動弁士・佐々木亜希子さんの活弁で観た。 無声映画鑑賞会の発行する季刊夏「活狂」(カツキチ) No177。 周防正行…

五所平之助監督の映画「伊豆の踊子」

夏休み活弁シアター2019 昭和のはじめ頃の映画には音がありませんでした。 日本では、話芸の伝統を受け継ぎ、巧みな語り口で映画を説明する「活弁」が発達し、活動弁士は映画館のスターとして人気を集めました。 弁士の語りによって、映画は新たな輝きを…

8月新刊案内

岩波書店8月新刊案内のパンフレットを書店で頂いた。 これを読むと、来月(8月)、「岩波新書クラシックス限定復刊」として、一九五一年に刊行された林三郎著『太平洋戦争陸戦概史』という新書が復刊されるようです。 イタリア書房の本で、田之倉稔著『林…

諏訪優の『芥川龍之介の俳句を歩く』

最高気温31℃。曇り。まだ梅雨明け宣言が出ていない。 公園の池に睡蓮の葉が広がっている。葉の上に蛙(カエル)を発見。蛙に、まだ尾の一部が見られた。 七月二十四日といえば、河童忌である。 「たましひのたとへば秋のほたるかな」 昭和二年の飯田蛇笏の…

「ユリイカ」から

編集グループSUREの新刊で、津野海太郎著『本はどのように変わっていくのか』が、本というものをめぐって討議したものでしたが、「ユリイカ」6月臨時増刊号が、「書店の未来 本を愛するすべての人に」という特集号だった。 「誰のための書店」(柴野京子)…

本はどのように変わっていくのか

編集グループSUREの本の新刊で、津野海太郎著『本はどのように変わっていくのか』を読みました。津野さんの『最後の読書』という本が面白かったので、この本にも注目していたのです。 《本が売れなくなった、と言われはじめて、ずいぶん経っています。少なく…

映画「無限のガーデン」

EUFILMDAYS、「フィルムデーズ2019」 映画で旅するヨーロッパ 欧州連合(EU)加盟国各国の作品を一堂に上映する映画祭で、ブルガリア映画、ガリン・ストエフ監督の「無限のガーデン」(2017年、ブルガリア、90分、カラー、ブルガリア語、日本語・英…

映画「野生のルーマニア」

EUFILMDAYS、「フィルムデーズ2019」 映画で旅するヨーロッパ 欧州連合(EU)各国の作品を一堂に上映する映画祭で、トマス・バルトン=ハンフレイス監督のドキュメンタリー映画「野生のルーマニア」 (ルーマニア、英国、90分、カラー、ルーマニア語、…

映画「バルト・キングダム」

EUFILMDAYS、「フィルムデーズ2019」 映画で旅するヨーロッパ 欧州連合(EU)各国の作品を一堂に上映する映画祭の一本、アイガルス・グラウバ監督の「バルト・キングダム」(2018年、ラトビア、110分、カラー、英語、日本語字幕)を鑑賞。 13世…

映画「エッシャー 無限の旅」

EU FILMDAYS、「フィルムデーズ2019」 映画で旅するヨーロッパ 欧州連合(EU)各国の作品を一堂に上映する映画祭の一本、ロビン・ルッツ監督の映画「エッシャー 無限の旅」(2018年、オランダ、80分)を鑑賞。 2018年に生誕120周年を迎え、…