あるシリーズに「はまる」

三月はじめに、黄色の小さな花が房のようになって咲いていたサンシュユ(山茱萸)の木が実を付けていました。実はまだ黄緑色をしています。 ミズキ科の落葉小高木。葉は楕円形。樹皮ははげやすい。早春、葉より先に黄色の小花を密につける。実は熟すと赤くな…

十薬の花に涼むや楽屋裏

ドクダミの白い十字形が目立つ季節になりました。葉を千切ると独特の匂いがします。この時期は繁茂した姿を見ることができます。 ドクダミ科の多年草。日陰の湿地に生え、高さ一五~三五センチ。全体に悪臭がある。葉は広卵形。夏、淡黄色の小花を穂状につけ…

「秘密の本棚」を聴く

夜のNHKラジオの番組で、「高橋源一郎の飛ぶ教室」を聴く。前半の「秘密の本棚」で紹介された一冊は、ヴァージニア・ ウルフの『自分ひとりの部屋』。女性が小説を書くのに必要なのは、知的自由をささえるためには、自分ひとりの部屋と年収500ポンドが必要だ…

コロナの時代の僕ら

外出自粛でラジオを聴く時間が増えている。 先月から毎週、夜開く学校の「高橋源一郎の飛ぶ教室」を聴いている。前半の「秘密の本棚」では、イタリアに在住の作家パオロ・ジョルダーノの『コロナの時代の僕ら』というエッセイが紹介された。 「すべてが終わ…

「飛ぶ教室」の課外授業

NHKラジオの「高橋源一郎の飛ぶ教室」で、「課外授業 みんなの読書感想文」を聴いた。 前半は、夏目漱石の『こころ』をめぐってリスナー(ラジオの聴取者)からの読書感想文が朗読された。そのあとに、ゲストの小説家の島田雅彦さんが漱石の『こころ』につい…

乾いた笑い

新潮社のPR誌『波』5月号に、「追悼 志村けんさん・宍戸錠さん」と題して小林信彦さんの文章が掲載されていた。「『決定版 日本の喜劇人』最終章・改――高度成長のあと」と「追悼宍戸錠さん」名評論再録。後者は、『日本の喜劇人』第六章より再録、タイトル…

カフカのおかしさ

白水社のPR誌の「パブリッシャーズ・レビュー 白水社の本棚」2020年春号が先日届いた。「編集メモ」に、丸四年担当した雑誌『ふらんす』をこの春卒業したという編集者のM氏の記事があり、池内紀さんに単行本の企画があったらしい。《池内さんとは、この…

袷着て山吹が散るつつじが散る

さやさやと風が吹く。乾いた風にツツジの花が満開で揺れている。 「男より高き背丈や初袷(あわせ)」 「袷着て山吹が散るつつじが散る」 中村汀女の昭和十五年(1940年)の俳句です。 新潮社の『波』3月号より短期集中連載、小林信彦『決定版日本の喜…

島田雅彦の「文学さんぽのすすめ」

土曜の朝のNHKラジオの番組の土曜さんぽに、島田雅彦の「文学さんぽのすすめ」を放送。最近、『アミダクジ式ゴトウメイセイ 対談篇』は後藤明生の対談を収録した対談本であるが、島田雅彦との対談で二人の語るロシア文学の話が興味深かった。ラジオの放送は…

飛ぶ教室を聴く

NHKラジオの夜の番組で「高橋源一郎の飛ぶ教室」を聴いた。おススメの一冊は荒川洋治の『霧中の読書』で、みすず書房の本ですね。後半はゲストの詩人の伊藤比呂美 さんの近況(主に読書生活について)と人生相談が放送された。前半と後半のつなぎに、エロル…

午後のFMラジオから

午後のFMラジオで、山下達郎の「サンデー・ソングブック」を聴く。 紀伊國屋書店のPR誌「scripta」の春号が出た。森まゆみの連載「30年後の谷根千」が最終回であった。最終回は、第十八号~二二号、一九八九年に起きたこと。 森まゆみの連載「30年後の谷…

ラジオの夜の学校

《源ちゃんの夜の学校が開校。》 夜、NHKラジオの番組で、「高橋源一郎の飛ぶ教室」を聴いた。高橋さんのおススメの一冊は、新型コロナウィルスをめぐり、100年前の感染症について書かれたA・W・クロスビー著『史上最悪のインフルエンザ』(みすず書房)…

「サンデーエッセー」を聴く

朝のNHKラジオの番組で、「サンデーエッセー」を聴く。 漫画家のヤマザキマリさんが出演して語る。中学二年生の時の「14歳のヨーロッパ一人旅」についての経験談の痛快な話に耳を傾けた。 ひとつ、エピソードで、列車でイタリア人の「変な」おじさんに出会…

ラジオの新番組を聴きながら

NHKラジオの夜の新番組で、「高橋源一郎の飛ぶ教室」を聴いた。ゲスト出演に、菊地成孔(なるよし)さん。 「夜の学校が開校します」というキャッチフレーズ。「飛ぶ教室」といえば、エーリヒ・ケストナーの小説『飛ぶ教室』のタイトルを連想させます。番組…

たんぽぽや一天玉の如くなり

モンシロチョウが、黄色いタンポポの花に飛び回っていた。花から花へひらひらと移動している。オスのモンシロチョウのようです。 シロチョウ科のチョウ。最も普通にみられるチョウで、翅 (はね) の開張五、六センチ。翅は白色で、前翅の先端が黒く、前翅に二…

水浅し椿とどまり落花ゆく

ツバキが咲いている。赤い花が青空を背にして美しい。 「水浅し椿とどまり落花ゆく」 松本たかしの俳句で、昭和十八年(1943年)の句です。 朝のNHKラジオの番組で、「著者からの手紙」を聴く。 フランスの作家のフレデリック・ルノワール著『スピノザ―…

帰らなんいざ草の庵は春の風

渡り鳥のツバメがやって来た。快晴で、ソメイヨシノの花が見られるようになった。最高気温17℃、乾燥した風が吹く。 「帰らなんいざ草の庵は春の風」(芥川龍之介) 大正八年(1919年)の句で、前書きに、「教師をやめる」とあります。 書店でもらう『…

映画をめぐる対談

『望星』4月号の関川夏央・平川克美の対談「映画について私たちが語ること」と題した談話を興味深く読む。蔵原惟繕(これよし)監督の映画『憎いあンちくしょう』(1962年、日活)の石原裕次郎、浅丘ルリ子、芦川いづみをめぐり熱く語っていた。映画『…

本の広告から

タブロイド判出版情報紙(無料)パブリシャーズ・レビューが届いた。「みすず書房の本棚」である。一面の下に国書刊行会の本の広告があり、ケヴィン・ブラウンロウ著『サイレント映画の黄金時代』という本についての紹介文。《スターやスタッフへのインタビ…

「本よみうり堂」から

読売新聞の書評欄に毎週、「本よみうり堂」がある。3月8日の「現代×文芸 名著60」に、島田雅彦著『君が異端だった頃』を文芸評論家の佐藤康智氏が紹介している。佐藤氏は、《私は数年前、作者の年譜を作る仕事をした。(中略)図書館で資料を漁(あさ)…

アリ・スミス著『秋』

サンシュユ(山茱萸)の花が咲いている。黄色の小さな花が密集して房のようになっている。枝に若葉はまだ出ていない。遠くから眺めると、明るい黄色に包まれて鮮やかだ。 ミズキ科の落葉小高木。葉は楕円形。樹皮ははげやすい。早春、葉より先に黄色の小花を…

犬が渡り椿がくぐり橋の昼

紅色のヤブツバキの花が咲いていた。葉の縁(ふち)に小さなギザギザがある。葉に光沢がある常緑樹。 「流れゆく椿は曲り失せにけり」 「犬が渡り椿がくぐり橋の昼」 「籠り飛ぶ小鳥あるらし大椿」 松本たかしの昭和十二年(1937年)の俳句です。 最近、…

雑誌から

先月、「サンデー毎日」1月26日号に、坪内祐三さんの連載「テレビもあるでよ」を見たときに、「今週の新刊」(岡崎武志)で、筆者の岡崎さんが高崎俊夫・朝倉史明編『芦川いづみ』という本を紹介していました。その岡崎武志さんの紹介文に注目しました。 …

読書アンケートから

ハクモクレンのつぼみが膨らみはじめてきた。白いつぼみは空の方へ向いている。 先日、みすず書房のPR誌「みすず」1・2月合併号の「二〇一九年読書アンケート」を見て、読んだことのある本を誰か言及していないか、と探したところ、杉田英明氏が若菜晃子著…

対談・映画について私たちが語ること

『望星』3月号に、平川克美と川本三郎の「映画について私たちが語ること」という対談が掲載されていました。新藤兼人の映画『銀心中』(しろがねしんじゅう)に出てくる花巻電鉄の電車のことや川島雄三監督の映画『銀座二十四帖』で昭和30年(1955年…

花一本あり人これを四方より

カワヅザクラ(河津桜)が満開になった。早咲きのサクラ。風に吹かれて花びらがゆれている。小鳥が枝から枝へと動き回っている。黄緑色の羽(はね)で目の周りが白い小鳥。メジロ(目白)だった。一本の桜の木に、メジロがいて、人々がカメラを向けている。 …

あなづりし道に迷ひぬ探梅行

晴れた青空に遅咲きの白梅が咲いていた。今が満開で、とても良い香りがする。 「枯木中行きぬけたりし雲一つ」 「あなづりし道に迷ひぬ探梅行」 松本たかしの昭和十年(1935年)の俳句です。

PR誌から

白水社のタブロイド版のPR誌『パブリッシャーズ・レビュー 白水社の本棚』2020年冬号の一面の「愛書狂」が、伊藤整の『日本文壇史』(講談社文芸文庫)は読み始めると止められない、といって、若山牧水の恋をめぐって書いている。「愛書狂」の筆者は俵万…

小冊子から2

先月、図書館で「久我山通信」No.22を入手しました。「佐々木基一研究」のサブタイトルのある小冊子です。目次が、「評伝 佐々木基一 (五)」(杉田達雄)、「わが道しるべーー久保覚」(桑野隆)、「長谷川四郎、小沢信男、そして佐々木基一」(渡辺喜一…

小冊子から

時代を鋭く突くサイの角今も昔も気になる本に犀のマーク 晶文社 創業記念60周年記念フェア 先日、書店のブックフェアで、上記のようなパネルを掲げた晶文社のブックフェア本が展示されていました。「晶文社60周年記念冊子」が置いてあり、無料配布の小冊…