2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

梅の木の心しづかに青葉哉

目には青葉山ほととぎす初鰹(はつがつお)。 もうすぐ立夏である。 サクランボウや梅が実っていた。初夏の若葉のころに吹く風が、さわやかで気持ちよい。 「梅の木の心しづかに青葉哉」 小林一茶の俳句で、寛政四年の句である。 もう一句、「とぶ蝶(てふ)…

ホセ・ルイス・ゲリン監督の映画『ゲスト』

「ホセ・ルイス・ゲリン映画祭」で上映されたうちの一本。 ホセ・ルイス・ゲリン監督の映画『ゲスト』(2010年、スペイン、133分、白黒)を観た。 映画祭パンフレットより。 世界中の映画祭に招待された「シルビアのいる街で」。映画と共に数多くの国…

ホセ・ルイス・ゲリン監督の映画『ベルタのモチーフ』

「ホセ・ルイス・ゲリン映画祭」が23日から映像文化ライブラリーで始まった。 「シルビアのいる街で」が劇場公開され、その独創的な映像表現で日本の映画ファンに衝撃を与えたホセ・ルイス・ゲリン監督。「ミツバチのささやき」(1973年)や「エル・ス…

「山村民俗随談」のこと

《私は定年を迎えて最後の職場を離れるとき、これからあとは柳田国男と長谷川伸を読んで暮そうと思うようになっていた。二人の全集を手元において、読み直したり、ひろい読みしたりして過そうと、ひそかな楽しみにしていたのである。》と「波」4月号で、「…

ひそかな楽しみ

20日は二十四節気のひとつ穀雨である。 曇りで、最高気温16℃、最低気温10℃。 雨が降り大地がうるおう。ツツジが咲き出している。 「波」4月号で、山折哲雄の「ハイカラな本にはロクなものがない」を読んだ。 新刊で、『これを語りて日本人を戦慄せし…

「のんき新聞」と「ガリ版新聞」

先日、「のんき新聞」29号が、勝川克志さんから届いた。 今回は、「特集 東日本大震災3周年」号である。 「のんき新聞」はガリ版新聞のような趣きがあるミニコミだ。 ガリ版新聞といえば、29号で、「ガリ版新聞」(絵と文 小野卓司)が、「中学二年の頃…

雲霧にこずゑは見えず遅ざくら

晴れる。最低気温7℃、最高気温23℃。 5日、二十四節気のひとつ清明であった。草木が新たになり天地が澄む季節になった。 大きな通りの緑地にクローバーの白い花が一面に咲いていた。 「雲霧にこずゑは見えず遅ざくら」 昭和九年(1934)の飯田蛇笏の…

八重の桜

葉に先駆けて花が咲く染井吉野(ソメイヨシノ)が散って葉桜になりはじめる頃、八重の桜が咲き出した。 桜は咲く時期の異なるいろいろな種類がある。 公園の街路樹に八重の桜が咲いていた。カンザンという種類の桜で、花弁(はなびら)が多い。 田坂具隆監督…

田坂具隆監督の映画『続 親鸞』

「時代劇特集2014」、田坂具隆監督の映画『親鸞』(1960年、東映京都、147分、カラー)の続篇を観る。 田坂具隆監督の映画『続 親鸞』(1960年、東映京都、127分、カラー)である。 出演は、中村錦之助、吉川博子、月形龍之介、大河内伝次…

田坂具隆監督の映画『親鸞』

「時代劇特集2014」で、中村錦之助が苦悩する親鸞を演じる「親鸞」二部作が上映される。 11日、田坂具隆監督の映画『親鸞』(1960年、東映京都、147分、カラー)を鑑賞。 出演は、中村錦之助、吉川博子、木暮実千代、岡田英次。音楽は伊福部昭…

雑誌『時代映画』5

雑誌『時代映画』7月号(1956年)昭和三十一年刊に掲載されている座談会「人文科学研究所員と共に 日本映画を語る会」でつぎのような対談がされていました。 多田道太郎と依田義賢の談話の一部です。 多田 依田さんの戦前の「祇園の姉妹」なんかあれ芸…

雑誌『時代映画』4

雑誌『時代映画』7月号(1956年)昭和三十一年刊に、「思うこと」と題して、市川右太衛門が書いています。(名前が市川右太ヱ門と表記されている。) 松田定次監督の映画『旗本退屈男 謎の幽霊船』(1956年)が撮影された時期の映画界の雰囲気が伝…

雑誌『時代映画』3

雑誌『時代映画』7月号(1956年)昭和三十一年七月一日発行ですが、発行元は時代映画社で京都市右京区太秦西蜂岡町九ノ八となっています。編集兼発行人が八尋不二です。 多田道太郎著『転々私小説論』に所収の「飄逸の井伏鱒二」で、井伏鱒二論を展開し…

雑誌『時代映画』2

雑誌『時代映画』7月号(1956年)の裏表紙に、松田定次監督の東映映画『旗本退屈男 謎の幽霊船』の広告が掲載されている。 「市川右太衛門 琉球へ渡る」 「東映京都のお盆大作!!」 「現れたり! 天然色 イーストマン東映カラー 退屈男!」

雑誌『時代映画』

松田定次監督の映画『旗本退屈男 謎の幽霊船』(1956年、東映京都、90分、カラー)は、佐々木味津三の小説が原作で、映画の脚本は比佐芳武が書いている。 映画を観た後、映画通の某さんから「これ見てみませんか。退屈男の謎の幽霊船のシナリオがあり…

松田定次監督の映画『旗本退屈男 謎の幽霊船』

今月(4月)は、「時代劇特集2014」が開催されている。 松田定次(さだつぐ)監督の映画『旗本退屈男 謎の幽霊船』(1956年、東映京都、90分、カラー)を観た。 出演は、市川右太衛門、高千穂ひづる、進藤英太郎、薄田研二、江原真二郎、原健作、…

伊藤大輔監督の映画『大江戸五人男』

映像文化ライブラリーで今月(4月)の「時代劇特集2014」の1本で、伊藤大輔監督の映画『大江戸五人男』(1951年、松竹京都、132分、白黒)を観る。 1951年、昭和26年の公開作品である。 脚本は八尋不二、柳川真一、依田義賢。撮影が石本…

アキ・カウリスマキ監督の映画『ハムレット・ゴーズ・ビジネス』

3月は、「アキ・カウリスマキ監督特集」を開催していた。5本上映の1本。 20日、アキ・カウリスマキ監督の映画『ハムレット・ゴーズ・ビジネス』(1987年、フィンランド、86分、白黒)を観た。 出演は、ピルッカ・ペッカ・ペテリウス、カティ・オ…