2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

映画『華麗なるアリバイ』

アガサ・クリスティ生誕120年で、クリスティ原作の『ホロー荘の殺人』を映画化したパスカル・ボニゼール監督の映画『華麗なるアリバイ』(2008年、フランス、93分、カラー、ヴィスタ)を観た。原題はLe grand alibi。サロンシネマ2で。 上院議員の…

虹とブルーノ・ムナーリ

早朝17℃が一日の最高気温で、以後しだいに気温が下がる。北風が強く吹く。 夕方、時雨(しぐ)れる。東の空に雄大な虹が立つのが眺められた。 夜、晴天で月と木星が明るい。夜9時過ぎに11℃。 雨上がりに、太陽と反対方向の地表から空にかけて現れる七色…

「わたしが大好きな本たち」

今夜のNHKラジオ深夜便は、柴田祐規子アナウンサーの担当日の「人生わたし流」で、「わたしが大好きな本たち」と題して、作家の川上弘美氏の出演だった。 本に関するあれやこれやを語る川上弘美さんと柴田アナウンサーとの談話を聴いた。 川上 寝るところに…

『聖林からヒロシマへ』

新刊の四方田犬彦著「『七人の侍』と現代」(岩波新書)で、キャメラマンの三村明についてふれられている箇所を興味深く読んだ。 この新書は「七人の侍」のもたらしたその影響を海外をふくめて丹念にたどっている。 各国語に翻訳されるといいのにな、と思う…

どんぐりと本

街路樹のトウカエデやイチョウの木がほんのりと色付き始めている。 シラカシの太い幹の根元には、どんぐりが周囲に落ちて散らばっていた。 どんぐりを拾う。 白樫 ブナ科の常緑高木。山地に自生。葉はやや細長く、裏面は灰白色。四月ごろ、尾状の雄花と苞(…

イチジクと「ラジオ文芸館」

秋晴れの過ごしやすい気温の日がつづき、イチジクが大きく食べごろになっている。 北海道ではイチジクの木は植えられているのでしょうか。以前、北海道の人からイチジクの木は見たことがないと言う話を聞いたことがありました。 永田耕衣の句に、「天地に無…

桂文我「花色もめん」

金木犀の香りがする季節になった。 桂文我のCD「おやこ寄席ライブ10」に収録の「じゅげむ」「夏の医者」「花色もめん」のうち、泥棒の出て来る落語「花色もめん」を聴く。 長屋で家賃を払っていない男が風呂に行っている間に、泥棒に入られる。男の家は盗…

池部良さんのこと

晴天がつづく。夏には見られなかった、さざなみのように広がる鰯雲(いわしぐも)が眺められた。日中は27℃もあり汗ばむ。金木犀の香りがこの秋初めて漂っているのに気づく。 10月8日は、二十四節気のひとつ寒露であった。 「昼中の残暑にかはる夜寒かな…

ジャン・ルノワール監督の『フレンチ・カンカン』

「フランス映画特集 黄金期の作品たち」からジャン・ルノワール監督の『フレンチ・カンカン』(1954年、フランス、105分、カラー)を観る。朝の部で中高年の観客が多い。 パンフレットに、 J・ルノワール監督によるオペレッタ。19世紀末、パリで上…

ジャン・ルノワール監督の『素晴らしき放浪者』

「フランス映画特集 黄金期の作品たち」が、10月8日から映像文化ライブラリーで始まった。 初日は、ジャン・ルノワール監督の『素晴らしき放浪者』(1932年、フランス、85分、白黒)である。原題:BOUDU SAUVE DES EAUX。夜の部で観客は20人余り…

ピンチョンの『ヴァインランド』

トマス・ピンチョンの『ヴァインランド』の解説を訳者の佐藤良明氏が書いている。 《毎年十月になると、世界のジャーナリストの間でノーベル賞候補の推測が飛び交うのだが、トマス・ピンチョンはかねてからそのリストの常連である。しばらく前からボブ・ディ…

「スズメバチの巣」を聴く

夜、NHKラジオの「ラジオ文芸館」で、アガサ・クリスティの短編「スズメバチの巣」を聴いた。アナウンサーの語りと音響効果で構成する聴く短編小説。中尾晃一郎アナウンサーが短編を朗読した。エルキュール・ポアロの声音(こわね)のゆっくりした語り口が印…

何蒔くと秋の畠を一人打つ

晴天で、爽やかな風が吹く。 子規の句に、 「鳶舞ふや本郷台の秋日和」 「何蒔くと秋の畠を一人打つ」 明治二十七年の句。 園芸店で野菜の苗を買う。わけぎ、パセリ、サニーレタス。水菜は店の人からおまけにもらう。 鉢植えの植物が置いてあり、彼岸花が目…