2014-01-01から1年間の記事一覧

行く年来る年

今年最後の購入。 何を購入したかというと、もう今年は買うことはないと思うのだが、「シャレオ古本まつり」がシャレオ中央広場で開催され古書店が多数出展し、にぎわっていた。 27日から1月6日までの古本まつり。正月も開催中! 28日、アッシュ書店の…

極月やかたむけすつる枡のちり

冬空で寒い。最高気温8℃、最低気温2℃。 「極月(ごくげつ)やかたむけすつる枡(ます)のちり」 「極月の竃(かまど)火みゆる巷(ちまた)かな」 飯田蛇笏の俳句で、昭和六年(1931年)の句である。 「本の雑誌」1月号で、「2014年度 私のベスト…

新刊案内

先日、大型書店で雑誌「本」と「図書」2015年1月号をありがたく頂いた。 岩波書店の「図書」を見ると、2月刊行予定の本に、内山節著「いのちの場所」と大澤真幸著「自由という牢獄」があった。 20日、NHKラジオの文化講演会「ふたつの東京オリンピッ…

「東京駅100周年」

夜、ラジオの番組で「荻上チキ Sessionー22」を聴く。 東京駅開業100周年、「過去・現在・未来。セッション流、東京駅の歩き方!」と題してゲストに原武史さん、森まゆみさんが出演していて、東京駅をめぐる話なのだが面白かった。 今月の講談社のPR誌…

マック・セネット監督の映画「ツーリスト」

「MoMA ニューヨーク近代美術館映画コレクション」(Film Treasures from The Museum of Modern Art)の短篇集6作品の一本。 マック・セネット監督の映画「ツーリスト」(1912年、6分、白黒、無声)を鑑賞する。原題はThe Tourists。 製作会社・バイオ…

さむざむと日輪あそぶ冬至かな

師走(しわす)に入って、気温がぐんと下がる。22日は冬至である。 13日、最高気温7℃、最低気温2℃。一段と寒気が強まった。 14日、投票日も寒さが厳しかった。 17日、夜の間に降った雪で、朝は一面の雪景色だった。積雪が6センチあった。晴れて最…

産着と谷崎潤一郎

来月(1月)の新刊に、千葉俊二編『谷崎潤一郎の恋文』が中央公論新社から出る。 その手紙の一部が今月の「中央公論」2015年1月号に載っている。 注目した箇所からの引用。 まず、昭和初年に谷崎と松子が出会う前後の谷崎の家庭事情について千葉俊二氏…

千葉俊二編『谷崎潤一郎の恋文』

来月(1月)の新刊で、千葉俊二編『谷崎潤一郎の恋文』の手紙の一部が今月の「中央公論」2015年1月号に載っている。 「歿後50年 谷崎潤一郎の恋文一挙初公開で明かされる」 「文豪谷崎潤一郎と松子、重子姉妹の奇妙な恋愛劇」と題して、千葉俊二氏が…

映画「男の友情」

「ニューヨーク近代美術館映画コレクション」で短篇集6作品が上映される。 D・W・グリフィス監督の短篇で、「男の友情」(1912年、13分、白黒、無声)を観る。 原題がFriends。 出演、メアリー・ピックフォード、ヘンリー・ウォルソール、ライオネル…

映画「女の叫び」

「ニューヨーク近代美術館映画コレクション」の短篇集6作品にD・W・グリフィス監督の映画が二本含まれる。 「女の叫び」(1911年、17分、白黒、一部染色、無声) 「男の友情」(1912年、13分、白黒、無声) D・W・グリフィス監督の映画「女の叫…

短篇集(6作品・51分)を観る

「ニューヨーク近代美術館映画コレクション」の上映作品から6作品を観る。 東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品。作品名は以下の通りです。 「ニューヨークの地下鉄」(1905年、4分、白黒、無声) 「女の叫び」(1911年、17分、白黒、一…

映画「スウィート・スウィートバック」

「ニューヨーク近代美術館映画コレクション」からの一本で、監督・脚本・音楽・出演がメルヴィン・ヴァン・ピープルズの映画「スウィート・スウィートバック」(1971年、98分、カラー)を鑑賞。 上映前に学芸員による「スウィート・スウィートバック」…

映画「バンド・ワゴン」

「ニューヨーク近代美術館映画コレクション」からの一本。 7日、ヴィンセント・ミネリ監督の映画「バンド・ワゴン」(1953年、112分、カラー)を鑑賞。 学芸員による解説の後、スクリーンで上映開始。 出演、フレッド・アステア、シド・チャリシー、…

ラウォール・ウォルシュ監督の映画「ビッグ・トレイル」

「MoMA ニューヨーク近代美術館映画コレクション」の映画が、「Fシネマ・プロジェクト」の一環として全国巡回されている。(川崎市市民ミュージアム、川崎市アートセンター、金沢21世紀美術館、神戸アートビレッジセンター、山口情報芸術センター、高知県…

映画「悲しみよこんにちは」

MoMAの通称で知られる「ニューヨーク近代美術館」。 その映画部門は、イギリス生まれの映画評論家アイリス・バリーの献身的な努力により、1929年の美術館設立の6年後、1935年に誕生しました。それから80年、MoMAは膨大なコレクションと野心的な上…

「やりなおし世界文学」闇の奥

2日、山間部が雪になっている。晴れて、最高気温8℃、最低気温3℃。 前日から10℃近く温度が下がり、急に真冬になった。西北西の風が強く吹く。 3日、最低気温2℃、最高気温11℃。ぶるぶる寒い。風は南南西から吹く。 山茶花(さざんか)が、寒風のなか…

「一冊の本」から

晴れる。最高気温16℃、最低気温13℃。 西高東低の気圧配置で西風が強い。 雑誌「一冊の本」2014年12月号で、貴田庄の連載「志賀直哉、映画に行く」が最終回だった。 最終回では、志賀直哉が個人的につき合った映画監督について書いている。 《志賀…

「追悼、高倉健」を読む

「週刊文春」の小林信彦の連載「本音を申せば」で、「追悼、高倉健」を読む。 《一九六〇年代の東映経済を支えた〈健さん〉をぼくが積極的に観に行く気になったのは、内田吐夢監督の「宮本武蔵」シリーズにおける佐々木小次郎役であった。背が高くカラフルな…

諏訪哲史著『偏愛蔵書室』のこと

「新刊展望」12月号の「今月の主な新刊」からの覚え書き。 片岡義男著『歌謡曲が聞こえる』(新潮新書) 酒井順子著『オリーブの罠』(講談社現代新書) 永江朗著『「本が売れない」というけれど』(ポプラ新書) 諏訪哲史著『偏愛蔵書室』(国書刊行会) 池…

寒風や女子も猫族たるを得ず

小春日和がつづいていたが、時雨(しぐれ)る。最高気温18℃、最低気温12℃。 街路樹のトウカエデの葉が舞い散っていた。 桜のソメイヨシノが紅葉して鮮やかである。 、 中村草田男句集「来し方行方」を読む。 月桂樹叢 南(みんなみ)に冬日日ねもす北蒼…

ヒドリガモと長新太

冬の渡り鳥が群れていた。ヒドリガモの群れのようである。 鏡のような水面をなめらかに動いている。 長新太の絵本に、『トリとボク』という本があるのだが、トリの群れが動いてさまざまな形に変化して行く姿を描いている。形のファンタジー絵本。 ちょうど、…

鉄道ひとつばなし

22日は、二十四節気のひとつ小雪であった。 小雪とは、立冬の後と大雪(だいせつ)の間の節気である。 この時期は山茶花(さざんか)の花が咲き、北風が次第に強く吹く頃であるのだが、23日は最高気温20℃、最低気温11℃で晴れる。紅葉が見ごろだ。 「…

渋谷実監督の「正義派」

雑誌「一冊の本」2014年11月号の貴田庄の連載「志賀直哉、映画に行く」10が、映画「暗夜行路」の制作をめぐって書いている。 その中に渋谷実の映画「正義派」について言及している箇所があった。 「正義派」や「好人物の夫婦」の原作料についてはア…

山深し樫の葉落ちる紅葉散る

紅葉狩りの季節です。 「山深し樫の葉落ちる紅葉散る」 明治二十八年の正岡子規の俳句である。 この年、子規は三月三日東京を発(た)って、汽車にて大阪に向かう。 大阪に一泊して広島へ向かう。 三月十八日、松山に帰った。 二、三日を過ごし広島に戻る。 …

雀より鶯多き根岸哉

月刊『波』2014年11月号で、連載「子規の音」(森まゆみ)第十回「雀より鶯多き根岸哉」を読む。 《明治二十六年の正月を、正岡子規は母八重と妹律のいる根岸で迎えた。そのころは年賀状よりも近所や世話になったところに年始まりをしたもので、子規も…

「本と自由」

紅葉狩りに宮島へ行く。紅葉が美しく見ごろだった。 弁当を広げているといきなり鹿がやって来た。 帰りに横川駅近くの「本と自由」に寄る。コーヒーが飲める古書店である。 カウンターは四人くらい座れるが、満席だった。 明日から開かれるという古本市のチ…

「本という物」の魅力

鈴木成一著『デザイン室』(イースト・プレス)を読む。 本の装丁家である鈴木成一さんの装丁裏話が興味深く愉しめました。 本の装丁を今はパソコンで作るようになっているそうですが、パソコンのなかった当時は版下(はんした)という、印刷指定用の台紙に…

サルトリイバラと柏餅

曇り、最高気温18℃、最低気温が12℃。風がなくどんよりしている。 先日、サルトリイバラが蔓(つる)を伸ばした枝に赤い実をつけていた。 ユリ科の蔓性(つるせい)の落葉低木。高さ一〜二メートル。茎は節ごとに曲がり、とげがある。葉は卵円形。雌雄異…

散紅葉人なつかしく重なりて

4日、街路樹のイチョウの葉が黄葉していて華やかだ。 晴れて最低気温7℃、最高気温が17℃。空気が乾いている。 5日、十三夜の月が見事だった。旧暦の大変にめずらしい十三夜という。 7日は二十四節気のひとつ立冬である。快晴で風もなく。最高気温21℃…

追悼・赤瀬川原平さん2

「KAWADE夢ムック赤瀬川原平」という本が早くも出ました。 参照;http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309978482/ 初掲載・発掘座談会という赤瀬川原平×種村季弘×浅田彰の座談会が収録されています。 司会が松田哲夫。 「予は危険人物なり──外骨ワンダーラ…