PR誌が届く

 25日、最高気温25℃。気温が高くても湿度が低いので、とても過ごしやすい時期である。ツツジが満開で、今が見頃だ。

 白水社のPR誌「白水社の本棚」2022年春号が届いた。

 連載「愛書狂」(岡崎武志)を読む。「白水社の本棚」で最初に読むのがこのコラム。

 出版業界の三〇年に渡る変化を肌で感じてきた岡崎武志さんが感慨を込めながら語っている。ほんの一部を引用してみる。

 《二〇〇〇年に入ったあたりから顕著になったのは、私が知らない書き手が増えたこと。小出版社の健闘が目立つこと。そして、函(箱)入りの本が減ったことが挙げられる。全集類は別として珍しくなった。》

 《若い人に函入りの本を見せたら、見たのは初めてと驚いていた。コストがかかるのが最大の理由だろう。》

たんぽぽの花には花の風生れ


 新緑のきれいな季節。散歩の途中、ツツジタンポポの花をあちこちに見つけた。立ち止まって花を観る。ふわふわした白い綿帽子は風が吹くと今にも空へ舞い上がりそうだ。ツツジの花に蜜蜂を見つけた。

 

 「照影も殊に故郷の花の蔭」
 「山櫻かざしし馬車をまた抜きし」
 「たんぽぽや忽ち蜂の影よぎり」
 「たんぽぽの花には花の風生れ」

 

 中村汀女の俳句で、昭和二十一年(1946年)の句です。
 この四句の前に、《「阿蘇」主催水竹居忌に参ず》の前書きがある。
 汀女はこの年、三月、熊本へ帰郷する。月餘滞在。
 

グランマ・モーゼス展

 「グランマ・モーゼス展」を観に出かける。アンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼスは70代で本格的に絵を描き始め、80歳の時にニューヨークで初個展を開いた。最初期から101歳で亡くなるまでに描いた作品から日本初公開を含む約130点の作品が公開される。
 手作りの人形や刺繍絵や家族写真、モーゼスの愛用の筆、使用した油絵具なども展示中。多くの作品は木の板に描かれている。雑誌の写真を模写した絵があるのだが、並べられた模写絵と写真の比較が興味深かった。会場では写真撮影は禁止となっている。農場での人々の日々の労働、季節ごとの行事、春、夏、秋、冬と季節の変化がていねいに描かれている。冬の季節の農場を描いた絵の雪景色がいいですね。
https://www.grandma-moses.jp/

「波」4月号の表紙

 新潮社のPR誌「波」4月号の表紙の写真が本を読んでいる津野海太郎さんの写真であった。背景にあるのが本棚である。背表紙が並んでいる。表紙に、

 みんな

   好きに

     生きて

   津野海太郎

 

 という、津野さんの筆跡がある。

 背景の本棚の本は津野さんの蔵書ではなかろうか。一冊一冊が写真で見るとかすかに書名や著者名が見分けられそうだ。

 右側の本棚から見分けられた書名と著者名を記してみよう。

 

長谷川四郎 「山猫の遺書」

      「長谷川四郎集」

      「鶴 シベリア物語」

      「文学的回想」

花田清輝  「乱世今昔談」

      「もう一つの修羅」

関根弘   「針の穴とラクダの夢」

山田稔   「リサ伯母さん」

      「生命の酒樽」

      「日本の小説を読む」

高見順   「昭和文学盛衰史」

井伏鱒二  「荻窪風土記

木下順二  「無用文字」

      「議論しのこしたこと」

安岡章太郎 「言葉のなかの旅」

      「大世紀末サーカス」

後藤明生  「吉野太夫

波 | 新潮社 (shinchosha.co.jp)

 

ミネアポリス美術館 日本絵画の名品展

 

 全国各地を巡回している「ミネアポリス美術館 日本絵画の名品展」を観に行きました。アメリカの中西部ミネソタ州ミネアポリス美術館の所蔵する日本絵画のコレクションより選ばれた作品の展覧会です。写真撮影がOKでした。以下の写真は、画壇の革新者たちから曾我蕭白の「群鶴図屏風」、伊藤若冲の「叭々鳥図」(ははちょうず)、松井慶仲の「虎図」。伝・俵屋宗達の「虎図」もありましたね。山口県立美術館の常設展の方も拝観しました。美術館周辺の公園は満開の桜でした。

https://yma-mia2022.com/

 

        曾我蕭白の「群鶴図屏風」

         伊藤若冲の「叭々鳥図」

          松井慶仲の「虎図」

花曇ふくみし水のひややけく

晴れる。最高気温16℃、最低気温8℃。春風に誘われて桜狩りに。

ソメイヨシノや枝垂れ桜の花が見頃になっていた。青空を背にして桜が映えている。

「花曇ふくみし水のひややけく」

「揺れてゐる人がのぼりし櫻かな」

中村汀女の俳句で、昭和八年(1933年)の句です。

 

徒歩旅行記


 「岳人」2022年1月号の連載「北海道縦断無銭旅行サバイバル」(服部文祥)を読んだ。今回が最終回だった。無銭で狩猟と採集による徒歩旅行記である。食料は、何か所か山の中の小屋にあらかじめ補給所として置き、山野での食料の採集生活で北海道の大地を歩くサバイバルな旅である。
 服部文祥に『百年前の山を旅する』という本があって、若狭湾で捕れた鯖(さば)が若狭から行商人に担がれて海産物として京へと運ばれた鯖街道服部文祥が、その足跡を歩いてたどる紀行文が収録されているのですが、「岳人」連載の「北海道縦断無銭旅行サバイバル」を読むと、その鯖街道を歩いた服部文祥の紀行文を思い出しました。