2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

咳き止むをわが待ち人も待つて居る

街路樹に赤い実をつけた樹木が目立ちます。 赤く熟したクロガネモチの実と良く似た赤い実を付けるタラヨウという木がありました。 説明板に、釘(くぎ)で葉っぱの表面に文字を書くと、けずった部分が黒くなって、郵便切手を貼れば葉書き(ハガキ)として使…

書評から

「出版ニュース」2016年11月下旬号を手にとってみた。 「ブックハンティング2016」に齋藤愼爾氏が、佐久間文子著『「文藝」戦後文学史』の書評を書いている。 最後に、興味深いエピソードが語られていました。 主 かつて澁澤龍彦氏に「最も愛する…

100分de名著「レヴィ・ストロース 野生の思考」

22日、二十四節気のひとつ小雪であった。最高気温21℃、最低気温13℃。小春日和。 25日、最低気温が7℃、最高気温15℃、晴れて陽射しが強く空気が乾燥している。 夕方、静かな川面(かわも)に渡り鳥のヒドリガモが群れていた。この冬で一番の大群で…

掃いてある落葉の道がみちびきぬ

公園のトウカエデも紅葉している。風が吹くと一枚一枚と舞い散るのが見られた。 幹を中心に落葉は、積み重なっている。 「掃いてある落葉の道がみちびきぬ」 「走り去る毬(まり)さびしけれ銀杏散る」 「悲しさは夜の冬木根につまづきて」 中村汀女の俳句で…

小沢信男著『俳句世がたり』のこと

薄曇りで最高気温22℃、最低気温15℃。北寄りの風が吹く。 風で散った街路樹のサクラの落葉が、幹の周辺に積み重なっていた。 葉っぱを踏むとカサカサと音がする。 白い猫がサクラの太い枝の部分に一匹うずくまっている。白い猫を見つけた通りがかった人が…

「新刊展望」の休刊

「新刊展望」12月号を入手。巻末に「新刊展望」の休刊のお知らせがあったので驚いた。 1957年の創刊の雑誌が次号1月号(12月15日発売)をもちまして休刊させていただくことになりました、とある。 今後はWEBサイト「WEB新刊展望」「ほんの…

枝に残る銀杏は知らね落葉掻

街路樹のイチョウの葉も黄葉して、散った葉で地面が明るくなっていた。 風が吹くと黄色い葉が舞い落ちる。 「稲雀にも夕暮や人戀し」 「烈風の日の公園の落葉掻(かき)」 「枝に残る銀杏は知らね落葉掻(かき)」 中村汀女の俳句で、昭和二十一年(1946…

夏目漱石の「坊っちゃん」

渡り鳥のヒドリガモの群れが河岸に眺められた。 街路樹の下にドングリの実が落ちて、敷き詰められている。 季節は秋から冬へと移る。 昨夜、NHKラジオ第2で、夏目漱石の「坊っちゃん」を放送していた。 テキストは、1929年初版の岩波文庫(2014年発…

映画『愛の群島』

広島国際映画祭2016「ディアゴナル特集」が、映像文化ライブラリーで11日から13日まで開催される。 12日、映画『愛の群島』(1983年、フランス、100分、カラー、35ミリ、日本語字幕)を観る。観客は60人ほど。 オムニバス作品。原題が…

映画『シモーヌ・バルベス、あるいは淑徳』とポール・ヴェッキアリ

広島国際映画祭2016「ディアゴナル特集」が、映像文化ライブラリーで11日から13日まで開催される。 11日、夜の部のマリー=クロード・トレユー監督の映画『シモーヌ・バルベス、あるいは淑徳』(1980年、フランス、80分、カラー、35ミリ、…

時雨るるや水をゆたかに井戸ポンプ

曇りのち、夕方に時雨れる。最高気温16℃、最低気温12℃。 歩道脇の草地に、ねこじゃらしの穂を見つけた。 夏の頃は緑色の穂だったが、色が枯れはじめている。犬の尾の草。 エノコログサ(狗尾草)イネ科の一年草。路傍や空き地の至る所にみられ、高さ四〇…

殊更に歩をゆるめしが田鴫(たしぎ)撃つ

6日、快晴で北寄りの風が強い。最高気温20℃、最低気温12℃。 風波にゆれる川面(かわも)に渡り鳥のヒドリガモが群れていた。 7日は二十四節気のひとつ立冬である。最高気温18℃、最低気温8℃。 晴れた夕方の空に上弦の月が見られる。西の空には金星が…

蜘蛛と雑誌『ヒトハコ』のこと

先日の野草の薬師草の付近に、蜘蛛(くも)が幾つか巣を張っていた。 大きな網(あみ)の中心にいるのは女郎蜘蛛(じょろうぐも)のようだ。 コガネグモ科のクモ。体長は雌が二五ミリ、雄が七ミリくらい。雌は腹部には黄色や青黒色の縞があり、側面後方に紅…