2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

どくだみと川端茅舎

晴れる。最高気温29℃、最低気温21℃。 ドクダミの花が咲く季節になった、 テレビの天気予報で、女性の気象予報士が季節の植物をめぐって、ニュースキャスターの男女二人に尋ねていた。 「ドクダミの花はどの部分でしょうか?」 一人は、「白いところでし…

閉店セール

二年前に開店した「古本交差点」が、31日に二年間の店舗営業を終了するという。 古書あやかしや、神鳥書店、岩書房、スマイルブックス、天馬書林とマハ、古書ひろしま文庫の複合書店である。常設の店舗で手にとって見られるのが今月で終わる。 店舗営業は…

蛙(かわず)の目肥えて漣又(さざなみまた)さゞなみ

晴れる。最高気温28℃、最低気温18℃。 風がさわやかに感じられる。乾燥している風のせいだ。 公園の睡蓮と蓮(はす)の池に寄った。池は静かだった。 蛙(かえる)の声が聞こえて来なかったからだ。 池を見回しても一匹も姿を見かけなかった。空気が乾燥…

ありきながら桑の実くらふ木曽路かな

桑(クワ)の木に実が熟していた。樹下に落下した実が見られた。 背は高く、鬱蒼(うっそう)と葉が茂っている。大きな葉だ。 「ありきながら桑の実くらふ木曽路かな」 正岡子規の明治二十八年の俳句です。 クワ科クワ属の落葉高木の総称。ヤマグワ、カラグ…

『政岡憲三とその時代』を読む3

萩原由加里著『政岡憲三とその時代』を読む。 第3章 「トーキーは映画を変える」で、「日本における漫画映画のトーキー化」の事情にふれている。 レコード式トーキーからフィルム式トーキーに移行する時代の考察が展開される。 二〇年代から活動をはじめて…

『政岡憲三とその時代』を読む2

続けて、萩原由加里著『政岡憲三とその時代』を読む。 政岡は美術監督、監督、役者、カメラマンと劇映画の世界で職を転々としては挫折していた。 新しい道を探さざるをえなくなり、政岡が目をつけたのが漫画映画だった。 《一九三〇年八月、政岡は京都の北野…

『政岡憲三とその時代』を読む

『くもとちゅうりっぷ』(1943年、松竹動画研究部、15分、白黒)の監督・政岡憲三をめぐる萩原由加里著『政岡憲三とその時代』を読んでいる。 副題が、「日本アニメーションの父」の戦前と戦後。 はじめに 第1章 美術とアニメーション 第2章 映画の…

萩原由加里著『政岡憲三とその時代』のこと

快晴でさわやかな風が吹き、空気が乾燥している。最高気温27℃、最低気温14℃。 クローバーの白い花畑にミツバチが飛ぶ。 昆虫が活発に活動する時期を迎えた。 2013年12月に、「蘇ったフィルムたち〜東京国立近代美術館フィルムセンター復元作品特集…

映画『間奏曲はパリで』に登場する本

先日、公開中のマルク・フィトゥシ監督・脚本の映画『間奏曲はパリで』(2014年、フランス、99分、カラー)を観た。原題、La Ritournelle。 出演は、イザベル・ユペール、ジャン=ピエール・ダルッサン。 ノルマンディーで牛を飼っている畜産農家の夫…

駄馬つづく阿蘇街道の若葉かな

前日は雨のち夕方に回復して晴れ上がった。 今日も快晴で朝は13℃、昼は26℃まで気温が上がる。 雲ひとつない五月の晴れ間で風が乾いてさわやかだ。 公園の葉桜のあちこちに赤い実がぶら下がっている。 小さなサクランボウ(桜ん坊)が青葉に包まれている…

高山宏完全新訳『不思議の国のアリス』

「新刊展望」2015年5月号の「エディターの注目本ガイド」に、亜紀書房の編集者・小原央明さんがルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』の高山宏さんによる今回の翻訳について編集者として述べている。 《訳文はアリス論の傑作『アリス狩り』(青土社…

俳優の山口勇のこと

歩道に沿って三つ葉のクローバーが咲いている。 広々とした一面のクローバーの白い花畑である。 あちこちと蜂が飛び回っていた。近寄って蜂を観察する。 膜翅(まくし)目ミツバチ科の、主にミツバチ属の昆虫の総称。体には毛が密生し、花粉や花蜜を集める。…

蔦の芽の風日にきざす地温かな

5月6日は、二十四節気のひとつ立夏である。 青葉の香りを漂わせた気持ちのよい風が吹く。晴れている。 歩道脇のクローバーの群生地にハルジオンが咲いていた。 花に蜂が飛び回っていた。 「軒菖蒲庭松花をそろへけり」 飯田蛇笏の俳句で、昭和十二年(19…

「未来を捨てる」

『わたしのこだわり――仕事・モノ・コト・人生の流儀』という本は三十人のエッセイをまとめた本である。 川本三郎「禁止事項を作る」の他に、池内紀「I・O体操」、原武史「団地めぐり」、内山節「未来を捨てる」などを読む。 内山節「未来を捨てる」に、 《今…

春暑くうす雲まとふ深山かな

快晴、気温が上がる。最高気温27℃、最低気温15℃。空気は乾いている。 夕方の日没の西の空に、金星が明るく輝いていた。月は東の空に金星と同じく高度40度で眺められた。宵の明星の金星が輝き、日没の空に目立っている。 「春暑くうす雲まとふ深山かな」…